薬学研究科

薬学専攻_薬品物理化学講座

薬学研究科博士課程 薬学専攻 薬探索領域

薬品物理化学講座
Laboratory of Physical Pharmacy

職位

氏名

大学院担当科目

教授

関 俊暢

薬探索特論、薬探索特論演習、物理化学演習、博士論文研究

助教

江川 祐哉

薬探索特論、薬探索特論演習

助手

三木 涼太郎

 

研究内容

薬物と医薬品材料、及び医薬品と生体分子間の分子間相互作用を解析し、それを積極的に利用、修飾することによって、新しい機能を有する薬物送達システム(DDS)の設計、生体機能評価のための分析法の開発などを行っている。

糖と結合する性質があるフェニルボロン酸を利用し、それをシクロデキストリンに修飾した新規化合物を合成して、人工すい臓のような機能を有する新しいインスリンのDDSへの応用などを試みている。フェニルボロン酸修飾シクロデキストリンは、それ自身やそれにポリエチレングリコールを組み合わせることで、特殊な超分子構造を形成し、その構造が糖の存在下で変化することが、インスリンなどの薬物放出の制御に応用できる。また、このフェニルボロン酸の糖への結合能は、生体内に種々存在する糖構造を有する物質の新しい分析手法の開発にも利用できる。

皮膚適用型の製剤を開発評価する上で、皮膚内の薬物の動態を詳しく知ることが必要であるが、通常のin vivo実験や摘出皮膚を用いたin vitro実験では十分な情報を得ることが困難であり、現在まだ系統的な研究はなされていない。また、動物皮膚の実験への使用は、動物愛護の観点から好ましくない。そこで、複数の人工膜や表皮培養細胞層、マイクロダイアリシスプローブ等を組み合わせて、皮膚内の薬物の動きを再現できる人工皮膚モデルの構築を行っている。このモデルでは、炎症により生じる血管透過性の変化や血漿の組織への移動などが薬物の吸収動態にどのように影響するかを詳細に評価することができる。

ペプチド性医薬品を非注射的に粘膜適用などによって投与する場合、その透過経路が細胞間隙となるため、その経路を介した吸収を促進するような薬物適用法の開発が求められている。カチオン性のポリマーは安全に細胞間隙を開口する吸収促進剤となり得ることが種々報告されているが、その作用様式については不明な点も多い。そこで、Renkin式を利用し、細胞間隙の薬物透過性を特徴づけるとともに、吸収促進剤によってその経路がどのように変化するのかを定量的に評価する実験系を確立している。また、その解析で得られた情報に基づき、ペプチド性薬物のポリエチレングリコール修飾体の利用や、それと吸収促進剤とを組み合わせることにより形成される機能性粒子の有用性について検討を行っている。形成した粒子は、ペプチド性薬物を粘膜表面に効率的に送達し、そこで効果的にそれを吸収促進剤とともに放出するようにデザインされる。

業績(主な業績3報)

1.Y. Egawa, T. Seki, S, Takahashi, J. Anzai, Electrochemical and optical sugar sensors based on phenylboronic acid, Mater. Sci. Eng. C, 31, 1257-1264 (2011).

2.S. Oshima, C. Suzuki, Y. Egawa, O. Hosoya, K. Juni, T. Seki, The use of an artificial skin model to study transdermal absorption of drugs in inflamed skin, Biol. Pharm. Bull., 35(2), 203-209 (2012).

3.T. Seki, N. Fukushi, S. Chono, K. Morimoto, Effects of sperminated polymers on the pulmonary absorption of insulin, J. Control. Release, 125, 246-251 (2008).

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