主な機器・設備のご紹介
超高分解能フーリエ変換赤外分光システム
分子が出している赤外線のシグナル(赤外スペクトル)を観測する装置です。世界で最も高い精度(分解能0.0019cm-1)で分子の構造を測定することができます。
機器名・型式 | 超高分解能フーリエ変換赤外分光システム |
メーカー名 | ブルカー・オプティクス |
納入会社名 | (株)日製サイエンス |
機器管理責任者 | 森田勇人 (所属) 理・分子分光学研究室(内線1112) |
機器管理補助者 | 近赤外測定装置:杉林 堅次 (所属)薬・薬粧品動態制御学講座(内線8704) |
設置場所 | 機器分析センター 203室(212室:近赤外測定装置) |
文部科学省助成機器 | 〇 |
納入年月日 | 平成16年3月19日 |
測定責任者 |
1.本機の特色と性能
Bruker IFS125HR超高分解能フーリエ変換赤外分光器は世界最高の分解能0.0019㎝-1を有している。本機で測定できる波長範囲は中赤外の4800㎝-1から遠赤外の30㎝-1であるが、中赤外のかなりの領域で本機の分解能はドップラー限界と同等ないしはドップラー限界より良い。遠赤外領域では本機の分解能はドップラー限界より大きな値であるが遠赤外フーリエ変換分光器として最高性能のものである。
中赤外領域ではビームスプリッターはKBr、検出器は窒素冷却MCTあるいはInSbを用いる。遠赤外領域測定時は、ビームスプリッターをマイラー、検出器をヘリウム冷却Siボロメーターに交換する。光学系が明るいので高感度であり、測定時間が従来の装置と比べて数分の一とかなり短くなっている。また、コンピュータのスピードが速いので最高分解能で測定してもフーリエ変換に要する計算時間は数分である。
本機は真空分光器であり、分光器内の空気圧は0.04hPa程度になっている。このため空気中の水、二酸化炭素のスペクトルの妨害は最小限に抑えられる。超高分解能分光器とはいえ、液体や固体試料の低分解能のスペクトルも明るい光学系の特長を生かした観測ができる。しかしながら、試料室として真空槽を使う場合は試料が分光器中に蒸発しないよう十分な注意を払う必要がある。ゆえに外部光路の使用が望ましい。気体試料の場合は超高分解能測定ができる。超高分解能測定ではスペクトルの横軸(波数)は標準試料を用いて自分でキャリブレーションしなくてはならない。
本機は超高分解能なので装置の状態を高精度に保つことが要求される。精度の基準は干渉計の下に設置されているHe-Neレーザーである。レーザーが安定に発振している必要があり、このため本機の電源スイッチはレーザーをも含めて通常ONのままにしておく。
分光光源は分光器内に近赤、中赤、遠赤外のものが設置されていて、これら内部光源使用時には光源を循環水で冷却していることを確認する。外部光源を用いることもできる。
スペクトルの観測はコンピュータコントロールであり、測定用プロセッサOPUSにより、画面上のボタン操作により行われる。測定パラメーターが不適当な場合はボックスの色の変化で警告がでるので、警告が出ないように測定条件を設定しなくてはならない。観測したスペクトルの種々の処理はOPUSに備えられている種々の機能を用いて行うことができる。
中赤外領域ではビームスプリッターはKBr、検出器は窒素冷却MCTあるいはInSbを用いる。遠赤外領域測定時は、ビームスプリッターをマイラー、検出器をヘリウム冷却Siボロメーターに交換する。光学系が明るいので高感度であり、測定時間が従来の装置と比べて数分の一とかなり短くなっている。また、コンピュータのスピードが速いので最高分解能で測定してもフーリエ変換に要する計算時間は数分である。
本機は真空分光器であり、分光器内の空気圧は0.04hPa程度になっている。このため空気中の水、二酸化炭素のスペクトルの妨害は最小限に抑えられる。超高分解能分光器とはいえ、液体や固体試料の低分解能のスペクトルも明るい光学系の特長を生かした観測ができる。しかしながら、試料室として真空槽を使う場合は試料が分光器中に蒸発しないよう十分な注意を払う必要がある。ゆえに外部光路の使用が望ましい。気体試料の場合は超高分解能測定ができる。超高分解能測定ではスペクトルの横軸(波数)は標準試料を用いて自分でキャリブレーションしなくてはならない。
本機は超高分解能なので装置の状態を高精度に保つことが要求される。精度の基準は干渉計の下に設置されているHe-Neレーザーである。レーザーが安定に発振している必要があり、このため本機の電源スイッチはレーザーをも含めて通常ONのままにしておく。
分光光源は分光器内に近赤、中赤、遠赤外のものが設置されていて、これら内部光源使用時には光源を循環水で冷却していることを確認する。外部光源を用いることもできる。
スペクトルの観測はコンピュータコントロールであり、測定用プロセッサOPUSにより、画面上のボタン操作により行われる。測定パラメーターが不適当な場合はボックスの色の変化で警告がでるので、警告が出ないように測定条件を設定しなくてはならない。観測したスペクトルの種々の処理はOPUSに備えられている種々の機能を用いて行うことができる。
2.付属装置とその性能
- 遠赤外ビームスプリッター マルチレイヤ 600-30 ㎝-1.
- Siボロメーター検出器 600-10 ㎝-1. トランスファライン付.
- 赤外顕微鏡(透過・反射・偏光オプション付).
- 近赤外拡張オプション 1850-10000 ㎝-1. (近赤外測定装置)
近赤外測定装置は非破壊、高速、簡易サンプリングを可能とし迅速分析装置として注目を集めている。近赤外測定装置は多水分系の試料において水分以外の成分を精度良く分析することができる。また、ケモメトリクスを利用し多様なアプリケーションや複雑なシステムに適用可能である。さらに、フォトダイオードアレイタイプの検出器を採用することにより、優れた安定性と超小型化、軽量・可搬型化および超高速測定を可能とする。
- 反射型プローブ
- 透過型プローブ
- Chemo HN1100ソフトウエア
3.使用規定および使用上の注意
遠赤外・赤外分光測定装置
近赤外測定装置
- 使用者がON、OFFするスイッチはコンピュータのスイッチに限る。
- 電源スイッチのON、OFFが必要な場合、管理者に申し出ること。
- 本機の使用後は使用ノートに必要事項(必要に応じて装置の状態も記入すること)を記入すること。
- 使用中に異常が生じた場合は直ちに管理者に連絡すること。
- 本機の操作上不明な点が生じた場合は、誤操作が故障の原因になるので必ず管理者に問合わせること。
- 操作上特に注意を要する点は次の通りである。
コンピュータ画面上のボタン操作で分光器全体の排気、パージが行われる。分光器の排気、パージの画面には十分に注意すること。無意識に左クリックをしたりするといきなりパージを開始したりすることになる。
同じ画面に光源のON、OFFのボタンがある。この画面にも十分に注意して無意識に左クリックをして光源を点けてしまうことのないよう注意すること。
測定終了時には必ず光源を全てOFFにすること。画面上のボタンでOFFにしておかないと、コンピュータのスイッチをOFFにしても光源は点燈したままである。
近赤外測定装置
- 本装置は現在のところ予約制はとっていない.但し,測定者が多い場合は測定者間で調整すること.
- 本装置の使用希望者は機器管理補助者(杉林)まで連絡すること。
- 使用法については取扱説明書をよく読み,不明な点がある場合は管理責任者に問い合わせること.
- 装置使用後は所定の記録ノートに必要事項を必ず記入すること。
- 装置に故障、その他の異常が認めたれたときには、直ちに管理責任者まで報告すること。
4.使用者小委員会の構成
現在のところ設定していない。