機器分析センター

主な機器・設備のご紹介

円二色性分散計 J-1500-150DS

機器センター 2021年度 新規購入機器(円二色性分散計2)

機器名・型式円二色性分散計 J-1500-150DS
メーカー名日本分光(株)
納入会社名日本分光(株)
機器管理責任者江川祐哉(所属) 薬・薬品物理化学研究室 (内線2473)
設置場所機器分析センター101室
文部科学省助成機器 
納入年月日2021年9月29日
測定責任者 

1.本機の特色と性能

真空紫外部から近赤外までの幅広い波長領域(163~950 nm)での円偏光二色性(CD)を測定することができる。特にタンパク質、核酸の測定で使用される短波長領域での感度が従来の機種に比べ向上している。高速スキャン(最高10,000 nm/min)により広い波長範囲を比較的単時間で測定できる。シグナル/ノイズ比(S/N)の改善には連続スキャンが有効である。自動レスポンススキャン方式ではHigh tension voltage(HT)をモニタして自動的にレスポンスを切り換えるので吸光度の高い試料でもノイズの低減が実現できる。またインターバルスキャン機能によりスペクトルの時間変化測定も可能である。付属のペルチエ式恒温装置により温度制御が可能である。UVスペクトルも測定でき、特に真空紫外部の測定できるという利点を持つ。操作は付属のコンピュータによりコントロールされ、得られたスペクトルは保存でき、データは市販の表計算ソフトやワープロソフト上で扱うことができる。

2.付属装置とその用途

ペルチエ式恒温装置:試料室を一定温度に設定でき、通常 10~80℃で使用する。
セルおよびセルホルダー:通常は光路長1cmの角型セルを使用し、それに合うセルホルダーが設置してある。円筒型セルおよび円筒型セルのためのセルホルダーも用意されている。
蛋白二次構造解析プログラム:二次構造リファレンススペクトル(Dr. Yang)を用いてたんぱく質CDをカーブフィッティングすることによりヘリックスやベータ含有(%)を見積もることが可能である。
熱変性解析プログラム:ペルチエ式恒温装置と組み合わせて、温度スキャンカーブを解析して転移温度、ΔH、ΔSなど、熱力学的パラメータを得ることができる。

3.使用規定および使用上の注意

機器分析センター119室(実験センター事務室)前にある予約ノートに必要事項を記載し、自由に使える。使用する際は、取り扱い説明書をよく読み、特に測定を始めるときは下記のことに注意すること。

・CD測定ではオゾン発生防止のために窒素を流して使用する。
・CD本体に窒素を流した後、本体の電源を入れる。窒素ボンベの元栓を開け、
 高圧ゲージが2 MPa以上あることを確認する。2 MPaを下回ったら、実験センター事務室に連絡する。
・窒素ボンベの元栓を開けば所定の圧力(低圧ゲージが0.1 MPa)および流量(5 L/min)窒素が流れるよう
 レギュレーターが調整されている。通常はレギュレーターのバルブを回す必要はない。
・真空紫外部の測定の際には窒素ガス流量を増やす必要があり、波長によって窒素ガス流量は異なる(10~100mL/min)。
・窒素ガスを流した後、CD本体の電源を入れ、スペクトルマネージャーを立ち上げる。
 ランプ点灯後30分で光量が安定化する。
・CDの測定は、同時に測定するHigh tension voltage(HT)の値が250 V~600 V の範囲で実施する。
 HTが600 Vを超えると検出器にダメージを与えるおそれがある。
・ペルチエ式恒温装置を使用する場合には、冷却水循環装置(CTU-100)を起動させる。
・測定終了後はスペクトルマネージャーを閉じてから、CD本体の電源を切る。
 冷却水循環装置(CTU-100)の電源も切る。
 窒素を止める際にはボンベの元栓だけを閉じ、レギュレーターのバルブは回さないこととする。
 

4.使用者小委員会の構成

現在のところ設定していない。
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