勉強だけ頑張ることは、良いことでしょうか。
現代政策学部 イ ガンヒ
現代政策学部 イ ガンヒ
今年9月の雨が降っていたある日、学校に行く途中に、高い歩道橋の階段の上でおどおどしている子供を見かけました。歩道橋の下には、その子供の友達と幼稚園の先生のような人が、おびえている子供が自分で階段を下れるように、皆で応援をしていました。結局その子は皆の応援のおかげで、階段を自分の力で下り、皆にお祝いをされながら歩き続けました。たぶんあの子は、これからは高い階段も自分自身で下ることができるでしょう。
遅くまで明かりがついている高校
この子供たちを見てから、私は今まで自分が韓国で受けた教育を顧みました。そして今まで気づいてなかったことに、ひとつ気づきました。それは日本の学生たちと、韓国の学生たちの姿が違うということです。単純に制服やファッションのことではありません。(もちろん制服の模様や学生たちの流行は違うはずですが) 電車や駅の中で日本の学生さんを見ていると、韓国の学生たちとはかなり違うということがわかります。
まず日本の学生(特に高校生)は、韓国の学生たちに比べて家に帰る時間が早いです。韓国の高校には야자(ヤザ)という夜間自律学習があり、学校が終わっても早くても夜10時になります。そして韓国の受験である수능(修学能力試験)が近づく3年生になると、厳しい学校は12時まで自律学習をさせます。一方、日本の高校生たちは(私の経験によると)部活など忙しい学生さん以外は、みんな夕方までには家に帰っているようでした。
高校の時間割表を検索すると一番多く出るイメージ
そして日本の学生は韓国の学生に比べて、勉強以外の活動をする場合が多いようです。電車などで日本の生徒たちを見ると、多くの人が運動や音楽などの部活をやっています。もちろん韓国にある高校にもいろんな部活はありますが、自分が通った高校の場合は、ほとんどが先生たちの運営する勉強関連の部活のみで、音楽や運動などの部活をやっていた人は2割ぐらいだったと思います。今になって考えてみると、自分は高校生の時、学校で勉強以外の経験は全然なかったので、いろんな部活をしている日本の生徒たちを見ていると憧れます
もちろん、学生が夜遅くまで勉強したり、試験のために勉強だけに集中したりするのが「悪い」とは言えないでしょう。しかし、自分たちがどうして勉強しているかも知らず、ただ「いい大学に入って大手企業に就職するために」一生懸命勉強だけをさせている今の韓国の教育システムは、まだ色々な所で学ばなければならないことが多いという気がします。