国際教育・留学 Study abroad
【台湾】 淡江大学 サマープログラム
経済学部3年の石崎遥己さんが、本学協定校の淡江大学(台湾)で実施されたサマープログラム「Business&Capital Management over Globalization]に参加し、その様子を報告してくれました。
このサマープログラムは、ビジネスをテーマとし、講義、企業訪問、観光からなる約2週間の英語によるプログラムで、毎年8月初旬~中旬に実施されます。淡江大学の各協定校から2名まで参加が可能で、今年は本学の石崎君を含め約30名の学生がプログラムを通じ、交流を深めたそうです。

小籠包に包まれて~台湾留学で感じたこと~

経済学部 3年 石崎 遥己
私は8月3日から13日まで台湾北部に位置する淡水という街にある淡江大学で短期留学をしました。とても短いプログラムでしたが、たくさんの思い出と仲間ができました。そして何よりも収穫だったのが、私という人間は世界で通用するという自信が身についたことです。それは決して私は英語が堪能であるということではありません。私の英語力は人に褒められるほどのものではなく、プログラム中に一番仲良くなった日本からの友達に(冗談ではありながら)よくそんな英語力で留学できたなと違う意味で褒められました(苦笑)。私の英語力は、まだまだでしょう。しかし、そんな私でもこの10日間は現地の友達をはじめ、様々な国から来た友達と最高に楽しい時間を過ごすことができました。それはなぜでしょうか・・・一生懸命さは海外でも通用するからです。留学中は私の強みである積極性・前向きな姿勢・頑張ることなどが最高に光った瞬間でもありました。留学中に言葉の壁という悪魔が邪魔をして、楽しい時間に水をさされたことが何度もありました。ただそんな時でも、英語で上手く伝えることが困難でも、遠回りながらも一生懸命伝えれば相手に理解されることを肌で感じた時が幾度となくありました。英語が下手でも積極的に前向きに全力でいけば必ず相手に伝わります。海外で生きていく際、これらがあればきっと大丈夫。英語が苦手だからといって奥手になる必要は無い。この留学では、世界で生きていく際に大切なことを教えてくれた最高のものでした。

話題は変わって、私の専門でもある経済事情について書きたいと思います。台湾は2010年に約10%の経済成長率を成し遂げました。主力産業は観光や果物と、最近力を入れているのは電子機器生産ということでした。確かに最近は日本国内でも台湾製のUSBメモリーやコンピューターを見かけることが増えてきたように思えます。また台湾のメーカーが日本の某家電メーカーを買収したことも記憶に新しいと思います。所得を表す「一人当たりGDP」の数値を見ても日本と台湾の格差がだんだんと小さくなってきています。そんな台湾ですが直近の経済成長率は約1%程度、さらに2021年には超高齢化社会になるとの予測も出ています。台湾の英語教育制度が進んでおり、若者の多くは米・英国へ留学し(マスターを取得するため)そのまま現地で就職することが現状とのことでした。そのため今後は日本同様、高成長を見込むことが難しいとの声もあがってきております。そんな台湾が発展するために私が考える、台湾経済大成長戦略は・・・
①アジアNIES(特にシンガポールとの連携強化) ②台北を東京・上海に次ぐ大きなビジネス街へと発展させる ➂TPP加盟です。特に②に関して、台湾の金融事情はとても面白くて、私が台北の街を歩いていると米・英国をはじめとした様々な有名巨大金融機関が進出しているのを目にしました。しかしながら地元台湾系金融機関は約10社もあり、九州ほどの面積の国でありながらも熾烈な競争をしていることが分かりました。また加権という株価指標がありますが、台湾証券取引所に上場する企業が年々増加中みたいです。台湾の経済成長は間違いなく日本の発展に繋がると思います。日本と共に仲良く発展できるよう、お互い尊重しあっていければいいのかなと思いました。
最後に・・・2011年に東日本大震災が起こり、私は当時福島県に住んでおりましたが、大きな揺れ、津波、そして原発事故が地元を襲いました。あの時は本当に大変でつらい想いをしていた人がたくさんいました。しかしそんな中、台湾の自衛隊をはじめ、多くの台湾の方々が復興に携わってくれました。本当に多くの物資、そして2億8000万円ほどの義援金を送ってくれました(熊本地震時は6500万円)。
私が留学中に感じたことは、台湾の人々は皆で助け合いゆずり合い、時には物を分け合って皆が幸せになれるような環境を作っていたということです。正直な話をすると、東京よりも最高な「おもてなし」を台湾で受けることが出来ると私は思います。経済成長云々よりも最終的に大切なことは皆が幸福でいられることでしょう。私はそんな想いを持つ台湾の方々を尊敬しておりますし、また今後はプライベートでも台湾へ足を運びたいと思います。そんな素敵な国である台湾へ、今後も最高の国であり続けられますように・・・謝謝!!!

石崎さん

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