2021.02.06
医療栄養学科 お知らせ
【医療栄養学科】受験に備えてVer.2 ~身体の疲れと冷えを改善し、やる気を取り戻す薬膳~【取組】

210206食毒性学研究室

キクラゲしゅうまい~山芋の香りを乗せて~
医療栄養学科の4年生は、来年2月末に実施される管理栄養士国家試験の合格を目指して、最後のまとめを頑張っていること思います。医療栄養学科教員一同、受験した皆さん全員が合格するよう心から祈っています。また、本学を受験しようとする高校生も様々に実施される試験に合格すべく、勉強に打ち込んでいることと思います。そこで、今回は最後の追い込みを頑張る受験生にぴったりな薬膳第2弾をご紹介しようと思います。

長く勉強を続けているとなんとなく気力(やる気)がだんだんと萎えてきて、気持ちは頑張りたいけど体がついて来ないことがありませんか? 薬膳では生命エネルギー、つまりこのやる気のエネルギーを「気」と呼んでおり、この「気」が不足してくると疲労感や倦怠感を感じるようになり、身体が「冷え」を感じるようになります。長く勉強をしていて特に「冷え」を感じたり、顔色が悪く感じたり、食欲不振や胃もたれ、軟便・下痢をしやすい人は、この「気」が低下し「気虚(ききょ)」になっているかもしれません。特に「冷え」もあるが寝汗など汗もかきやすい人は、「気虚」がさらに進んで「陽虚(ようきょ)」の状態に進んでしまっているかもしれません。特に暖かい飲み物や食べ物を摂取しても温まった気がしないという人は「陽虚」の可能性が高いです。「気虚」や「陽虚」が進むと、体力が衰え免疫機能も低下し、風邪を引きやすい傾向が出てきます。また、特に冬は「腎」の機能が低下し、手足のむくみや下痢・軟便の症状が出てきます。そして「腎」の機能低下は、前回ご説明したようにやる気と集中力の低下を招きます。そこで今回は腎の精気を補う「補腎」の食材として、前回同様「黒きくらげ」「やまいも」に、陽虚を改善して内臓から体を温める「補陽」の食材として「鶏肉」「ニラ」に注目し、これらの食材を用いたメニューを食毒性学研究室の早期配属生(2年生)である石井君に設計して調理してもらいました。

使用する薬膳食材の説明
「補腎」黒きくらげ、やまいも(やまいもには他に「気」を補う「補気」の効果もあります。黒きくらげにはビタミンDが多く含まれ免疫機能のサポートに役立ちます。)
「補陽」鶏ひき肉(材料費が高くなりますがエビをたたいたものでも可)、ニラ(ニラやショウガには「温裏」という体を内部から温める効果が期待できます。)
下痢や軟便がなく、むしろ身体の乾燥(口渇、皮膚乾燥、眼の乾燥)を強く感じる人は、津液(しんえき;体内の水分)を増やす効果のある「滋陰」の食材として、鶏卵の量を増やしたり、鶏ひき肉を豚ひき肉に換えても良いでしょう。

210206食毒性学研究室

材料 ~2人前(12個)~
タネ                  
鶏ひき肉      200g
ニラ        5g
黒キクラゲ(乾燥) 16g
玉ねぎ       100g
山芋        20g
卵         1個(約50g)
片栗粉       大さじ2
塩         小さじ1/2
オイスターソース  小さじ2
酒         小さじ1
砂糖        小さじ1
ごま油       小さじ1 

飾り用
山芋         40g
餃子の皮       12枚
サラダ油       10g


具体的な作り方はクックパッドをご確認ください。
https://cookpad.com/recipe/6621868
(石井くんからのワンポイントアドバイス)
山芋をタネと上部の飾りの両方に使用し、薄くスライスした山芋を焼くことでサクサクした食感を楽しめます。一口食べると肉汁が広がります。ステイホームで家にいる時間が増えているので、子供と一緒に家族で楽しく作れると思います。
研究室紹介ページURL:
www.josai.ac.jp/education/pharmacy/nutrition_dep/laboratory/syokudokusei.html
ハッシュタグ:
lab.naninaru.net/seminar/U25800/josai_pharmacy_wada
城西大学薬学部医療栄養学科
(管理栄養士養成課程)
食毒性学研究室 
教授 和田政裕 和田先生 
准教授 五十嵐庸 五十嵐先生 
 助手 山田 沙奈恵 山田先生 
(管理栄養士)   

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