サプリメントとは?薬との違いや副作用のリスクをわかりやすく解説
「サプリメントは体によいと聞くけれど、どのようなものなのか」「薬とどう違うのか」「副作用の心配はあるのか」といった疑問を持つことは珍しくありません。
健康に関する情報が多いほど、基本的な特徴や注意点を整理して理解したいというニーズも高まります。
この記事では、サプリメントの定義から薬との違い、副作用のリスク、安全に利用するためのポイントなどについて解説します。
もくじ
サプリメントとは

サプリメントは、日常の食事で不足しがちな栄養素を補給し、健康の維持・増進を目的に利用される食品です。
日本では健康食品の一種として扱われ、医薬品とは異なる制度のもとに流通しています。
サプリメントと薬との違い

結論として、サプリメントは食品、薬は医薬品として目的も管理体制も明確に異なります。
サプリメントは自由に購入でき、栄養補給や健康維持が目的ですが、品質や成分量が一定でない場合があります。
薬は病気やけがの治療を目的に開発され、厚生労働省の審査で効果や安全性が確認され、医師や薬剤師などの管理下で提供されます。
サプリメントによる副作用のリスク

サプリメントは食品であり、表示された目安量を守ればリスクは比較的低いとされます。
ただし、次のような要因で副作用が起こる場合があります。
特定のビタミンやミネラルの過剰摂取
脂溶性ビタミンやミネラルを大量に摂ると、吐き気や肝障害などの健康被害が報告されています。
ビタミンCのような水溶性の栄養素でも、大量に摂りすぎると下痢や胃腸の不調につながることがあります。
そのため、推奨量を守って無理のない範囲で使うことが大切です。
他の薬との飲み合わせによる影響
サプリメント成分が薬の吸収や代謝に影響し、効果を弱めたり副作用を増やしたりする可能性があります。
たとえばセントジョーンズワートは一部の抗うつ薬や経口避妊薬と干渉し、ビタミンKを含む製品はワルファリンの作用を弱めることが知られています。
処方薬や市販薬を服用している場合は、事前に医師・薬剤師へ相談することが安全です。
体質や体調によってサプリメントが合わない
アレルギー体質や消化機能が弱い場合、特定成分で肌荒れやかゆみ、胃腸障害が出ることがあります。
亜鉛のサプリメントでも摂りすぎると吐き気や免疫低下が指摘されています。
サプリメントを選ぶときの注意点や確認すべきポイント

安全性を意識するなら、製造工程管理の「GMPマーク」など信頼できる認証を受けた製品かどうかを確認しましょう。
また、表示内容について確認しておくとよい項目は以下のとおりです。
- 栄養成分や成分名が具体的に記載されているか
- 成分含有量が記載されているか
- 製造者・販売者・輸入者など問い合わせできる情報が記載されているか
これらが明確な製品ほど、品質や安全性の裏付けを確認しやすくなります。
サプリメントの安全な飲み方

特別な指示がない限り、次のポイントを守ると安全性が高まります。
- 基本的には水またはぬるま湯で飲む
- 食後など案内されたタイミングで継続する
- 1日分を数回に分けて飲み、急激な負担を避ける
- あくまで栄養補助として利用し、食事を置き換えない
習慣化する場合も定期的に体調を見直し、必要に応じて医療専門職に相談してください。
関連記事:薬の副作用への理解を深める|対処法を知って安全な服薬を
まとめ
サプリメントは不足しがちな栄養素を補える一方、食品としての範囲を超える使い方や薬との併用でリスクが生じることがあります。
定義や制度上の位置づけを理解し、認証や表示を確認しながら、自分の体質と生活習慣に合わせて安全に活用する姿勢が大切です。
疑問や不安を感じたら、早めに医師や薬剤師へ相談することをおすすめします。
鈴木 昭男
城西大学 広報課 職員


