年間行事
2023年度城西大学・城西短期大学 年間行事予定表を掲載します。
今後の変更等があった場合は、その都度に掲載とします。
今後の変更等があった場合は、その都度に掲載とします。
城西大学大学院・城西大学・城西短期大学 式典
2023年度(令和5年度)
2023年度(令和5年度)城西大学大学院・城西大学 入学式
告辞
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
今日の佳き日に、新入生の皆さんを城西大学および城西短期大学、そして城西大学大学院にお迎えできたことを大変嬉しく思っています。また、皆さんを長年支えてこられたご家族や関係者の皆さま方に対し、心よりお祝いを申し上げます。
令和5年度入学式を多数のご来賓、ご家族のご臨席のもとで挙行できますことは、本学にとりまして 大きな喜びであります。ご参列の皆様方に厚く御礼申し上げます。
新入生のほとんどの方にとって、高校での3年間は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、様々な不自由や苦労があったものと想像します。この新たな門出の季節に、感染症の拡大がようやく収束してきました。皆さんが自由な学生生活を送れることを心から願い、本学に入学してよかったと思っていただけるよう「学生ファーストの大学」を目指すことを教職員を代表して、ここでお約束いたします。
本日は、私から、大学で皆さんに挑戦してほしい、三つのことについてお話ししたいと思います。
一つ目は、今のグローバル化時代に必要な力、「協創力」についてです。一般的に日本語で「競争」と言うと、「競い争う」と漢字で書きます。英語のcompetitionは「競争、競う、争う」と訳されます。「争う」という漢字を使ったせいか、日本では「競争」という言葉を嫌う人が7割にもなるという統計もあります。私も「競争」という言葉があまり好きになれません。グローバル化が進む中で、もっと大事な概念として、私は2年前から、「協力して創造する」の二文字をとった、「協創」を提唱し、城西大学の合言葉として使ってきました。一言でいえば、 「みんなと協力して新しいことを創造する」、という意味です。
皆さんが将来、どこで何をし、どんな業種・職種に就くとしても、どこに住んでどんな風に地域と関わるとしても、必ず必要となる力、これさえ身につければ生きていくことができる力、それが「協創力」です。
皆さんはこれから、年上の人や年下の人、異なる文化をもつ外国籍の方、自分とは考え方が合わない人や、利害が対立する人とも関わり、一緒に仕事をしていくことになるでしょう。 そういう時に、自分も相手も大切にし、自分らしい形で貢献しながら、みんなで協力して問題を解決することができる力が備わっている人は、どこにいっても誰といても活躍することができます。
人と争う「競争力」は自分一人で培えるかもしれませんが、私の言う「協創力」は、意見の違う人たちと議論し、話し合いながら解決策を考えることです。本学にはいろいろな地域出身の学生や海外からの留学生が在学しています。経験や考え方が全く違う人たちと、クラス、ゼミ、講義等で議論する、あるいは課外活動を通じて「協創力」を養うのです。それこそが、本学で学ぶ意義だと思っています。
二つ目は、大学での学び方についてです。高校までの皆さんの学びは、問題が与えられ、それに回答するという学び方がほとんどだったと思います。問題には正解が用意されていました。正解のある問題に対して正しく回答するというのは、知っていればできることです。知識に近いのです。
皆さん、ChatGPTをご存じですか。近年、発展の著しい人工知能AIの成果で、何かを問われると、自然な会話ができる、回答ができるAIチャットサービスです。2022年11月に公開され、革新的なサービスとして注目を集め、生成した文章の見事さや人間味のある回答がSNSなどで大きな話題となっています。
私が「時間を戻せるとしたら何をしたいですか?」とChatGPTに質問したところ、「もし時間を戻せるなら、大学生の頃に留学や海外経験を積みたかったです、自分自身の視野や人脈が広がり、将来的にもっと多様な経験を積むことができたかもしれないと思います。」と返事が返ってきました。私の息子や娘に聞かせてやりたいような見事な回答でした。問いに対する答えはAIでも出来てしまうのです。これからを生きる皆さんたちにとってより重要なのは、AIに適切な問いを投げかけられるチカラ、すなわち「自分から問いを立てるチカラ」が大事なのです。
私立大学には建学の精神というものがあります。大蔵大臣ほか大臣をいくつも歴任され、国民の多くから信頼された政治家 水田三喜男が1965年に創設した城西大学の建学の精神は、「学問による人間形成」です。 学問と聞くと、難しく聞こえるかもしれません。水田先生の言われた学問の意味するところは、「学び、そして問う」という極めてシンプルな、自然なことです。それは人工知能にはできない、人間にしかできないことです。
また、学びは、行動することからしか生まれません、だから、興味をもった授業はとにかく何でも受けてみる、少しでもやってみたいと思ったら、何でも行動に移す。それがクラブ、サークル、ボランティアでも、旅行でも、アルバイトでもいい。危険なこと以外は何でもやってみてほしいというのが、私からのお願いです。
三つ目は、何でも語り合える友人、仲間を、一人でも二人でも多く、大学で作って欲しいと思います。大学にはたくさんの友達に出会えるチャンスがあります。ただ、高校までと違って大学にはクラスがありません。 初めのうちは友達ができるか不安になるかも知れません。でもちょっと勇気を出して、隣に座った人、授業で同じグループになった人に声をかけてみてください。その人が生涯の友達、仲間になるかもしれません。私も大学を卒業してから五十年が経ちました。大学時代のクラス四十名のうち、三十名を超える元気な仲間とは今でも連絡を取り合い、時折、会って、いろいろな話をしています。かけがえのない仲間です。
皆さんも、キャンパスでの巡り会いから、何でも話せる友人、仲間を是非、一人でも多く作られることを心から望んでおります。
大学で挑戦してほしい三つのチカラ、すなわち「協創するチカラ」、「自分から問いかけるチカラ」、「なんでも話せる仲間を作るチカラ」これらを通して、私たち教職員も皆さんと一緒に『ともに育ちあう大学』を目指していきたいと思います。
改めて、ご入学おめでとうございます。
令和五年四月四日
城西大学 学長 藤野陽三
今日の佳き日に、新入生の皆さんを城西大学および城西短期大学、そして城西大学大学院にお迎えできたことを大変嬉しく思っています。また、皆さんを長年支えてこられたご家族や関係者の皆さま方に対し、心よりお祝いを申し上げます。
令和5年度入学式を多数のご来賓、ご家族のご臨席のもとで挙行できますことは、本学にとりまして 大きな喜びであります。ご参列の皆様方に厚く御礼申し上げます。
新入生のほとんどの方にとって、高校での3年間は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、様々な不自由や苦労があったものと想像します。この新たな門出の季節に、感染症の拡大がようやく収束してきました。皆さんが自由な学生生活を送れることを心から願い、本学に入学してよかったと思っていただけるよう「学生ファーストの大学」を目指すことを教職員を代表して、ここでお約束いたします。
本日は、私から、大学で皆さんに挑戦してほしい、三つのことについてお話ししたいと思います。
一つ目は、今のグローバル化時代に必要な力、「協創力」についてです。一般的に日本語で「競争」と言うと、「競い争う」と漢字で書きます。英語のcompetitionは「競争、競う、争う」と訳されます。「争う」という漢字を使ったせいか、日本では「競争」という言葉を嫌う人が7割にもなるという統計もあります。私も「競争」という言葉があまり好きになれません。グローバル化が進む中で、もっと大事な概念として、私は2年前から、「協力して創造する」の二文字をとった、「協創」を提唱し、城西大学の合言葉として使ってきました。一言でいえば、 「みんなと協力して新しいことを創造する」、という意味です。
皆さんが将来、どこで何をし、どんな業種・職種に就くとしても、どこに住んでどんな風に地域と関わるとしても、必ず必要となる力、これさえ身につければ生きていくことができる力、それが「協創力」です。
皆さんはこれから、年上の人や年下の人、異なる文化をもつ外国籍の方、自分とは考え方が合わない人や、利害が対立する人とも関わり、一緒に仕事をしていくことになるでしょう。 そういう時に、自分も相手も大切にし、自分らしい形で貢献しながら、みんなで協力して問題を解決することができる力が備わっている人は、どこにいっても誰といても活躍することができます。
人と争う「競争力」は自分一人で培えるかもしれませんが、私の言う「協創力」は、意見の違う人たちと議論し、話し合いながら解決策を考えることです。本学にはいろいろな地域出身の学生や海外からの留学生が在学しています。経験や考え方が全く違う人たちと、クラス、ゼミ、講義等で議論する、あるいは課外活動を通じて「協創力」を養うのです。それこそが、本学で学ぶ意義だと思っています。
二つ目は、大学での学び方についてです。高校までの皆さんの学びは、問題が与えられ、それに回答するという学び方がほとんどだったと思います。問題には正解が用意されていました。正解のある問題に対して正しく回答するというのは、知っていればできることです。知識に近いのです。
皆さん、ChatGPTをご存じですか。近年、発展の著しい人工知能AIの成果で、何かを問われると、自然な会話ができる、回答ができるAIチャットサービスです。2022年11月に公開され、革新的なサービスとして注目を集め、生成した文章の見事さや人間味のある回答がSNSなどで大きな話題となっています。
私が「時間を戻せるとしたら何をしたいですか?」とChatGPTに質問したところ、「もし時間を戻せるなら、大学生の頃に留学や海外経験を積みたかったです、自分自身の視野や人脈が広がり、将来的にもっと多様な経験を積むことができたかもしれないと思います。」と返事が返ってきました。私の息子や娘に聞かせてやりたいような見事な回答でした。問いに対する答えはAIでも出来てしまうのです。これからを生きる皆さんたちにとってより重要なのは、AIに適切な問いを投げかけられるチカラ、すなわち「自分から問いを立てるチカラ」が大事なのです。
私立大学には建学の精神というものがあります。大蔵大臣ほか大臣をいくつも歴任され、国民の多くから信頼された政治家 水田三喜男が1965年に創設した城西大学の建学の精神は、「学問による人間形成」です。 学問と聞くと、難しく聞こえるかもしれません。水田先生の言われた学問の意味するところは、「学び、そして問う」という極めてシンプルな、自然なことです。それは人工知能にはできない、人間にしかできないことです。
また、学びは、行動することからしか生まれません、だから、興味をもった授業はとにかく何でも受けてみる、少しでもやってみたいと思ったら、何でも行動に移す。それがクラブ、サークル、ボランティアでも、旅行でも、アルバイトでもいい。危険なこと以外は何でもやってみてほしいというのが、私からのお願いです。
三つ目は、何でも語り合える友人、仲間を、一人でも二人でも多く、大学で作って欲しいと思います。大学にはたくさんの友達に出会えるチャンスがあります。ただ、高校までと違って大学にはクラスがありません。 初めのうちは友達ができるか不安になるかも知れません。でもちょっと勇気を出して、隣に座った人、授業で同じグループになった人に声をかけてみてください。その人が生涯の友達、仲間になるかもしれません。私も大学を卒業してから五十年が経ちました。大学時代のクラス四十名のうち、三十名を超える元気な仲間とは今でも連絡を取り合い、時折、会って、いろいろな話をしています。かけがえのない仲間です。
皆さんも、キャンパスでの巡り会いから、何でも話せる友人、仲間を是非、一人でも多く作られることを心から望んでおります。
大学で挑戦してほしい三つのチカラ、すなわち「協創するチカラ」、「自分から問いかけるチカラ」、「なんでも話せる仲間を作るチカラ」これらを通して、私たち教職員も皆さんと一緒に『ともに育ちあう大学』を目指していきたいと思います。
改めて、ご入学おめでとうございます。
令和五年四月四日
城西大学 学長 藤野陽三