学校法人城西大学情報科学研究センター広報
- Information Science Research Center News -2020.3.31 Vol.26 No.1
情報科学研究センター
- Information Science Research Center News -
情報科学研究センター
巻頭言
情報科学研究センター
所長 中村俊子
この原稿を執筆中の2020年3月現在、新型コロナウィルス感染症が世界中で流行し、猛威をふるっています。本学でも感染拡大防止の観点から、2月下旬より各種行事および活動が規模縮小や延期あるいは中止となっています。卒業式も例年総合体育館で行われている全学合同の式典は取りやめとなり、卒業生達はクラスやゼミ毎に指定された教室に直接集合して学位記を授与されました。欠席者もやや目立ちましたが、スーツ姿や袴姿の学生達の卒業を迎える喜びに満ちた笑顔は例年と変わらず晴れやかで大変微笑ましく、また、大学4年間の成長ぶりを改めて感じ、新しい門出に向けた祝福の気持ちで胸を一杯にしてくれました。
新型コロナウィルス感染症の影響はしばらく続くと予想されており、インターネットを利用した授業や教育および大学運営の必要性がにわかに高まっています。大学によっては2020年度前期の授業にオンライン講義を取り入れるところもあります。本学では、e-learningシステムとして、WebClassとCloudCampusが導入されています。また、MicrosoftとOffice365の大学包括ライセンス契約をしており、WebメールサービスOutlookの他、データの保存や共有に便利なOneDrive、テストやアンケート機能のあるForms、チャットやビデオ通話ができるTeamsをはじめ様々なツールが揃っています。今後、更に便利にご活用いただきたく思います。情報科学研究センターでも、引き続きe-learning活用講習会等を通して、使い方や活用事例を紹介してまいります。
さて、2019年度は学校法人城西大学の「情報化推進元年」と称する方もいらっしゃいますが、法人全体で情報化推進に向けて意識が高まりました。4月に法人組織の中に情報化推進センターが設置され、教育・研究および事務システムに関する情報環境基盤の整備と充実、法人全体での最適化を図るべく取り組んでおります。とりわけ、情報セキュリティについては、9月の理事会で本法人の根本的な方針や姿勢を定める「情報セキュリティ基本方針」が承認され、これを受けて策定された「情報セキュリティ基本規程」が2020年4月1日より施行されます。規程には、全構成員が遵守すべき基本的事項とともに、法人全体で統一的かつ組織的に情報セキュリティの維持と向上を実現するために必要な事項が規定されています。情報セキュリティ推進にあたり法人全体の「対策基準」を定めていますが、今後、2020年度の1年をかけて城西大学・城西短期大学、城西国際大学、法人本部それぞれが個別に「実施手順」を策定していく手順になっています。
教職員の皆様には情報セキュリティ推進の最初の準備として、情報資産の洗い出しを行っていただき、情報資産管理台帳の作成と提出をお願いいたしました。すでに事務局の台帳は揃っておりますが、台帳を未提出の研究室・教員の皆様はご協力をよろしくお願いいたします。
情報科学研究センターでは、今後も情報化の推進と、より便利で快適な情報環境の提供に努めてまいります。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
新型コロナウィルス感染症の影響はしばらく続くと予想されており、インターネットを利用した授業や教育および大学運営の必要性がにわかに高まっています。大学によっては2020年度前期の授業にオンライン講義を取り入れるところもあります。本学では、e-learningシステムとして、WebClassとCloudCampusが導入されています。また、MicrosoftとOffice365の大学包括ライセンス契約をしており、WebメールサービスOutlookの他、データの保存や共有に便利なOneDrive、テストやアンケート機能のあるForms、チャットやビデオ通話ができるTeamsをはじめ様々なツールが揃っています。今後、更に便利にご活用いただきたく思います。情報科学研究センターでも、引き続きe-learning活用講習会等を通して、使い方や活用事例を紹介してまいります。
さて、2019年度は学校法人城西大学の「情報化推進元年」と称する方もいらっしゃいますが、法人全体で情報化推進に向けて意識が高まりました。4月に法人組織の中に情報化推進センターが設置され、教育・研究および事務システムに関する情報環境基盤の整備と充実、法人全体での最適化を図るべく取り組んでおります。とりわけ、情報セキュリティについては、9月の理事会で本法人の根本的な方針や姿勢を定める「情報セキュリティ基本方針」が承認され、これを受けて策定された「情報セキュリティ基本規程」が2020年4月1日より施行されます。規程には、全構成員が遵守すべき基本的事項とともに、法人全体で統一的かつ組織的に情報セキュリティの維持と向上を実現するために必要な事項が規定されています。情報セキュリティ推進にあたり法人全体の「対策基準」を定めていますが、今後、2020年度の1年をかけて城西大学・城西短期大学、城西国際大学、法人本部それぞれが個別に「実施手順」を策定していく手順になっています。
教職員の皆様には情報セキュリティ推進の最初の準備として、情報資産の洗い出しを行っていただき、情報資産管理台帳の作成と提出をお願いいたしました。すでに事務局の台帳は揃っておりますが、台帳を未提出の研究室・教員の皆様はご協力をよろしくお願いいたします。
情報科学研究センターでは、今後も情報化の推進と、より便利で快適な情報環境の提供に努めてまいります。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
情報教育システム(SCNL2018)の教育効果
経済学部
経済学部では、コンピュータ・情報技術関連の授業を入門・初級レベルから中級レベル、資格・検定試験対策レベルまで段階別に設置し、講義およびパソコン実習を通じた情報教育を実践している。
入門・初級レベルの授業には、「コンピュータ・リテラシーⅠ・Ⅱ」「情報技術Ⅰ・Ⅱ」「実践プレゼンテーション」があり、これらはパソコンやインターネットに関する予備知識を持たない学生を対象としている。中級レベルの授業には、「情報技術Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ」「表計算ソフトによる数量分析」があり、基本的な知識やスキルをすでに身につけた学生が各種ソフトウェアを利用しながら、さらなるステップアップを目指す内容となっている。
資格・検定試験対策を行う授業としては、ITパスポート試験のための「IT論Ⅰ・Ⅱ」のほか、基本情報技術者試験を目標とする「情報学特講Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」「情報技術Ⅶ・Ⅷ」「IT論Ⅲ・Ⅳ」が設置され、毎年多くの合格者を出している。
2009年度以降、経済学部ではビジネスデータの分析に関する実務レベルのExcel課題の拡充を図り、またHome Page Builder課題も取り入れている。さらに、情報システムの開発に関するスキル向上のために、Excel VBA課題およびAccess SQL課題の拡充も行っている。基本情報技術者試験の午後問題への対策としては、C言語、Java言語、Excel関数による実習体制を整えて、アプリケーションSEを志す学生が体系的・自主的に学習できる環境の整備に力を入れている。
経済学分野の教育・研究において重要な位置を占める実証分析を扱う授業では、パソコン上で操作可能な各種ソフトフェアの利用が今や欠かせなくなっている。例えば、統計学や計量経済学、その他応用科目の授業においては、データの整理や統計処理、計量分析の実習のために表計算ソフトのMS Excelや統計パッケージのStataなどの活用が進んでいる。学生たちが現実のデータを使ってパソコンによる実証分析を経験してみることは、学習効果を高めるだけでなく、授業への積極的な参加も促している。
必修のゼミナールの授業においても、研究発表や学外討論会のプレゼン資料の作成のためにMS PowerPointが使われ、またレポートや卒論の執筆のためには「日経テレコン」「聞蔵Ⅱビジュアル」「日経BP記事検索」「東洋経済デジタルコンテンツ」といった記事検索データベースが活用されている。
近年では、1年次配当の「コンピュータ・リテラシーⅠ・Ⅱ」の指導内容をやや高度化し、パソコン操作に関する一般的な資格であるMicrosoft Office Specialist(MOS)検定対策のための知識・スキルも扱うようになっている。その他の科目についても、情報技術関連の資格・検定合格を目指す学生のニーズに対応して、授業内容・レベルの改善や配当年次の変更などを柔軟に行っている。
来年度からは本学部にデータサイエンスを学ぶための専門コースを新設し、Rなどを用いたプログラミング教育の一層の充実を図る予定である。
入門・初級レベルの授業には、「コンピュータ・リテラシーⅠ・Ⅱ」「情報技術Ⅰ・Ⅱ」「実践プレゼンテーション」があり、これらはパソコンやインターネットに関する予備知識を持たない学生を対象としている。中級レベルの授業には、「情報技術Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ」「表計算ソフトによる数量分析」があり、基本的な知識やスキルをすでに身につけた学生が各種ソフトウェアを利用しながら、さらなるステップアップを目指す内容となっている。
資格・検定試験対策を行う授業としては、ITパスポート試験のための「IT論Ⅰ・Ⅱ」のほか、基本情報技術者試験を目標とする「情報学特講Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」「情報技術Ⅶ・Ⅷ」「IT論Ⅲ・Ⅳ」が設置され、毎年多くの合格者を出している。
2009年度以降、経済学部ではビジネスデータの分析に関する実務レベルのExcel課題の拡充を図り、またHome Page Builder課題も取り入れている。さらに、情報システムの開発に関するスキル向上のために、Excel VBA課題およびAccess SQL課題の拡充も行っている。基本情報技術者試験の午後問題への対策としては、C言語、Java言語、Excel関数による実習体制を整えて、アプリケーションSEを志す学生が体系的・自主的に学習できる環境の整備に力を入れている。
経済学分野の教育・研究において重要な位置を占める実証分析を扱う授業では、パソコン上で操作可能な各種ソフトフェアの利用が今や欠かせなくなっている。例えば、統計学や計量経済学、その他応用科目の授業においては、データの整理や統計処理、計量分析の実習のために表計算ソフトのMS Excelや統計パッケージのStataなどの活用が進んでいる。学生たちが現実のデータを使ってパソコンによる実証分析を経験してみることは、学習効果を高めるだけでなく、授業への積極的な参加も促している。
必修のゼミナールの授業においても、研究発表や学外討論会のプレゼン資料の作成のためにMS PowerPointが使われ、またレポートや卒論の執筆のためには「日経テレコン」「聞蔵Ⅱビジュアル」「日経BP記事検索」「東洋経済デジタルコンテンツ」といった記事検索データベースが活用されている。
近年では、1年次配当の「コンピュータ・リテラシーⅠ・Ⅱ」の指導内容をやや高度化し、パソコン操作に関する一般的な資格であるMicrosoft Office Specialist(MOS)検定対策のための知識・スキルも扱うようになっている。その他の科目についても、情報技術関連の資格・検定合格を目指す学生のニーズに対応して、授業内容・レベルの改善や配当年次の変更などを柔軟に行っている。
来年度からは本学部にデータサイエンスを学ぶための専門コースを新設し、Rなどを用いたプログラミング教育の一層の充実を図る予定である。
経営学部
経営学部ではWebClassを学部創設当初の2004年から導入し、積極的にe-learning教育を進めてきた。現在まで継続しているWebClassの特徴的な活用方法は次の通りである。
教務関連では、ゼミナール、基礎ゼミのエントリーに利用している。上記の事務処理を行うことで、学部事務室の紙での処理がなくなったことから、業務の軽減へとつながっている。更に、電子データを多方面に活用でき、事務処理の効率化も達成された。
入学前の新入生に対しては、入学前体験講座やフレッシュマンキャンプを実施しているが、その詳細な説明や申込みに利用している。入学前体験講座については、講座の申し込みにWebClassにコースを作り活用している。入学前から大学の学習環境になれることで入学後の利用がスムーズにできるように意識付けを行っている。
また、多くの教員がWebClassによる出欠管理を採用しており、IPアドレスとその重複管理による「なりすまし」防止と集計の簡便化を実現している。
このように、経営学部の学生は、コンピュータに触れる機会が増え、授業でのコンピュータ活用を抵抗なく受け入れることができている。以下では、そのような経営学部学生の情報教育システムの教育効果を「資格取得」、「教職科目」から述べる。
資格取得
2004年の学部開設当初からミニマムスタンダード(基礎的資格取得)教育を実践してきた。これは、簿記、情報、語学(英語)の1年次の必修科目で検定試験の合格を含めた教育指導である。情報については、平成27年度まで、「マルチメディア検定ベーシック」を目標にしていたが、平成28年度からは、ミニマムスタンダードを「日商PC検定(データ活用)ベーシック」に変更した。前期科目である情報技術Ⅰの時間に、情報処理全般の基礎知識やエクセルの操作法を学習するだけでなく、検定試験の対策も行っている。1年生全員が「日商PC検定(データ活用)ベーシック」の合格を目指すが、情報技術の上位3クラス(と他のクラスの希望者)は「日商PC検定(データ活用)3級」の検定も受検した。令和1年度の合格者数は、ベーシックが385名、3級が141名、2級が19名であった。後期の情報技術Ⅱでは、経営学を学ぶ上で必要となる分析手法に主眼を置き、基本操作スキルを指導している。
情報ミニマムスタンダードを達成した学生に対して、平成24年度から「情報エキスパートⅠ・Ⅱ」を開講している。この科目は「ITパスポート試験」や「情報セキュリティマネジメント」を意識した学習内容で、さらなる知識向上を目指している。また、「ITパスポート試験」や「情報セキュリティマネジメント」へのモチベーションを高めるために、情報ミニマムスタンダードより上級の検定にチャレンジする試みも今年度から実施している。メディアリテラシーという授業では「日商プレゼン3級」を、シミュレーション演習入門では「日商PC検定(データ活用)2級」を受検するように促している。
教職科目 高等学校教科「社会と情報」、「情報の科学」
経営学部では商業科、社会科公民に加えて保健体育科、情報科の教員免許を取得できるため、PCを使った演習科目を多数開講している。中でもネットワークを学ぶ講座として、「情報デザイン演習Ⅰ・Ⅱ」と「プログラミングⅠ・Ⅱ」がある。「情報デザイン演習Ⅰ・Ⅱ」では、HTML5とJavascriptを使い、英語と日本語のWebサイトを完成させている。Webサイトに組み込むコンテンツ制作に関しては、画像編集ソフトを活用し、アニメーション等を制作している。完成したサイトは分析のため、学内サーバにアップし、学生間で相互に評価を行っている。「プログラミングⅠ・Ⅱ」はJavaやphp言語を使用し、ソフトウェア開発に必要な要求定義工学を学び、「簿記システム」を制作し、システム開発の興味を深め、経営学への学習意欲を高めている。
教務関連では、ゼミナール、基礎ゼミのエントリーに利用している。上記の事務処理を行うことで、学部事務室の紙での処理がなくなったことから、業務の軽減へとつながっている。更に、電子データを多方面に活用でき、事務処理の効率化も達成された。
入学前の新入生に対しては、入学前体験講座やフレッシュマンキャンプを実施しているが、その詳細な説明や申込みに利用している。入学前体験講座については、講座の申し込みにWebClassにコースを作り活用している。入学前から大学の学習環境になれることで入学後の利用がスムーズにできるように意識付けを行っている。
また、多くの教員がWebClassによる出欠管理を採用しており、IPアドレスとその重複管理による「なりすまし」防止と集計の簡便化を実現している。
このように、経営学部の学生は、コンピュータに触れる機会が増え、授業でのコンピュータ活用を抵抗なく受け入れることができている。以下では、そのような経営学部学生の情報教育システムの教育効果を「資格取得」、「教職科目」から述べる。
資格取得
2004年の学部開設当初からミニマムスタンダード(基礎的資格取得)教育を実践してきた。これは、簿記、情報、語学(英語)の1年次の必修科目で検定試験の合格を含めた教育指導である。情報については、平成27年度まで、「マルチメディア検定ベーシック」を目標にしていたが、平成28年度からは、ミニマムスタンダードを「日商PC検定(データ活用)ベーシック」に変更した。前期科目である情報技術Ⅰの時間に、情報処理全般の基礎知識やエクセルの操作法を学習するだけでなく、検定試験の対策も行っている。1年生全員が「日商PC検定(データ活用)ベーシック」の合格を目指すが、情報技術の上位3クラス(と他のクラスの希望者)は「日商PC検定(データ活用)3級」の検定も受検した。令和1年度の合格者数は、ベーシックが385名、3級が141名、2級が19名であった。後期の情報技術Ⅱでは、経営学を学ぶ上で必要となる分析手法に主眼を置き、基本操作スキルを指導している。
情報ミニマムスタンダードを達成した学生に対して、平成24年度から「情報エキスパートⅠ・Ⅱ」を開講している。この科目は「ITパスポート試験」や「情報セキュリティマネジメント」を意識した学習内容で、さらなる知識向上を目指している。また、「ITパスポート試験」や「情報セキュリティマネジメント」へのモチベーションを高めるために、情報ミニマムスタンダードより上級の検定にチャレンジする試みも今年度から実施している。メディアリテラシーという授業では「日商プレゼン3級」を、シミュレーション演習入門では「日商PC検定(データ活用)2級」を受検するように促している。
教職科目 高等学校教科「社会と情報」、「情報の科学」
経営学部では商業科、社会科公民に加えて保健体育科、情報科の教員免許を取得できるため、PCを使った演習科目を多数開講している。中でもネットワークを学ぶ講座として、「情報デザイン演習Ⅰ・Ⅱ」と「プログラミングⅠ・Ⅱ」がある。「情報デザイン演習Ⅰ・Ⅱ」では、HTML5とJavascriptを使い、英語と日本語のWebサイトを完成させている。Webサイトに組み込むコンテンツ制作に関しては、画像編集ソフトを活用し、アニメーション等を制作している。完成したサイトは分析のため、学内サーバにアップし、学生間で相互に評価を行っている。「プログラミングⅠ・Ⅱ」はJavaやphp言語を使用し、ソフトウェア開発に必要な要求定義工学を学び、「簿記システム」を制作し、システム開発の興味を深め、経営学への学習意欲を高めている。
現代政策学部
現代政策学部では,コンピュータ関連科目として,2019年度は「コンピュータ・リテラシーI・II,A・B」,「プログラミングⅠ・Ⅱ,A・B」,「情報セキュリティ特殊演習A(個人情報保護)」,「情報セキュリティ特殊演習B(企業情報)」を開講した。
「コンピュータ・リテラシーⅠ・Ⅱ,A・B」については,より効果的なコンピュータ・リテラシー教育を実現するため,2007年度からレベル別クラス編成を導入しており,今年度も引き続き実施した。入学後に「コンピュータの基礎知識に関する確認テスト」(マーク式50問)を実施し,その成績に応じてクラスを分けた。「コンピュータ・リテラシーI・II,A・B」は,学部の必修科目ではないが,すべての学生に一定レベルの基本的なスキル・知識・モラルを身につけてもらうため,履修オリエンテーションにおいて1年生のうちに履修することを勧めた。確認テストの結果により1年生全員に対して履修すべきクラスを指定していることによる効果もあり,ほぼすべての1年生が受講登録を行った。
2019年度は,前期の「コンピュータ・リテラシーⅠ,A」においては,主にSCNL2018の利用,Power Point(プレゼンテーションソフト)・Word(ワープロソフト)の基本的な操作方法と機能の修得を目指した。後期の「コンピュータ・リテラシーⅡ,B」においては主にExcel(表計算ソフト)の基本的な操作方法と機能・利用方法の習得を目指した。前年度と同様に,中学・高校でOffice系ソフトに触れる機会が多かった学生が以前と比べると増えてきており,上位クラス及び中位クラスの一部の学生にとっては,共通の教科書に沿った授業内容では進度が遅すぎる傾向が出てきた。そこで, 2015年度より,上位クラスについては,基本操作については共通の教科書を利用したが,より応用的な課題を毎週の授業内で提示して,学生が考えながらそれに取り組むなど工夫を施した。今年度は,より応用的な課題への取り組みを強化し,学部共通の教科書を用いながらも,レベル差に対応できるように改善した。
一方で,コンピュータにほとんど触れたことのない学生もまだ存在しているため,下位クラスについてはできるだけ共通の教科書に沿って,重要な操作を繰り返しレクチャーすることで,ソフトウェアの一定レベルの使いこなしを習得することを目指した。このようにレベル別クラス編成によって,それぞれの学生たちに合わせたコンピュータ・リテラシー教育を実施することができた。
2009年度から導入されたe-learningシステムであるWebClassについては各教員が工夫をしながら活用をすすめてきたが,今年度は授業の目的や内容に合わせた幅広い活用が見られた。 具体的には,すべての授業(講義系・実習系・セミナー系含む)において,資料掲載,出席確認,試験・課題を実施した教員や,試験の正答を試験日翌日にWebClassで公開したり,学生の提出課題を配布資料として他の学生に参照できるようにしたりするなど,学生へのフィードバックを目的とした活用法が挙げられる。また,資格試験取得を目指したセミナーでは,WebClassのテスト機能を用いて,学生たち自身が自習問題を作成する学習法など,e-learningの新しい活用法も考えられるようになった。また,2011年度からの新規機能であるe-ポートフォリオについては,コンピュータ科目だけではなく専門科目でも活用がはじまった。さらに,1年生の「キャリアデザイン基礎A・B」では,2年次以降のコース選択の申請をWebClassを使用し実施している。授業内で履修者がスマートフォンを使用し仮登録を行うことで,200名を超えるコース選択の申請が円滑に実施でき,未申請者を減らすことができた。また,リアクションペーパーについて,WebClassクイズ機能を用いて知識の定着を図った。加えて,授業評価アンケートを2017年度後期より一部授業、2018年度より授業評価の対象全科目でWebClassを使用し実施した。さらに、2018年度より留学に関するアンケート調査、留学中のファイル共有についてWebClassを使用し実施した。
その他では,スマートフォンの急速な普及により,日常の学生生活の中でパソコンをあまり利用しない学生が増えてきている印象がある。「コンピュータ・リテラシー」などでは,一時期に比べてまったくパソコンに触れたことのない学生はほとんど見受けられなくなったが,一方でパソコンでの利用方法(例えば,メールの件名,ファイルの添付,ファイル名をつけての保存など)が身に付いていない学生が目立つようになってきた。この辺りの状況に対応できるように授業を組み立てていく必要があると考えている。
「コンピュータ・リテラシーⅠ・Ⅱ,A・B」については,より効果的なコンピュータ・リテラシー教育を実現するため,2007年度からレベル別クラス編成を導入しており,今年度も引き続き実施した。入学後に「コンピュータの基礎知識に関する確認テスト」(マーク式50問)を実施し,その成績に応じてクラスを分けた。「コンピュータ・リテラシーI・II,A・B」は,学部の必修科目ではないが,すべての学生に一定レベルの基本的なスキル・知識・モラルを身につけてもらうため,履修オリエンテーションにおいて1年生のうちに履修することを勧めた。確認テストの結果により1年生全員に対して履修すべきクラスを指定していることによる効果もあり,ほぼすべての1年生が受講登録を行った。
2019年度は,前期の「コンピュータ・リテラシーⅠ,A」においては,主にSCNL2018の利用,Power Point(プレゼンテーションソフト)・Word(ワープロソフト)の基本的な操作方法と機能の修得を目指した。後期の「コンピュータ・リテラシーⅡ,B」においては主にExcel(表計算ソフト)の基本的な操作方法と機能・利用方法の習得を目指した。前年度と同様に,中学・高校でOffice系ソフトに触れる機会が多かった学生が以前と比べると増えてきており,上位クラス及び中位クラスの一部の学生にとっては,共通の教科書に沿った授業内容では進度が遅すぎる傾向が出てきた。そこで, 2015年度より,上位クラスについては,基本操作については共通の教科書を利用したが,より応用的な課題を毎週の授業内で提示して,学生が考えながらそれに取り組むなど工夫を施した。今年度は,より応用的な課題への取り組みを強化し,学部共通の教科書を用いながらも,レベル差に対応できるように改善した。
一方で,コンピュータにほとんど触れたことのない学生もまだ存在しているため,下位クラスについてはできるだけ共通の教科書に沿って,重要な操作を繰り返しレクチャーすることで,ソフトウェアの一定レベルの使いこなしを習得することを目指した。このようにレベル別クラス編成によって,それぞれの学生たちに合わせたコンピュータ・リテラシー教育を実施することができた。
2009年度から導入されたe-learningシステムであるWebClassについては各教員が工夫をしながら活用をすすめてきたが,今年度は授業の目的や内容に合わせた幅広い活用が見られた。 具体的には,すべての授業(講義系・実習系・セミナー系含む)において,資料掲載,出席確認,試験・課題を実施した教員や,試験の正答を試験日翌日にWebClassで公開したり,学生の提出課題を配布資料として他の学生に参照できるようにしたりするなど,学生へのフィードバックを目的とした活用法が挙げられる。また,資格試験取得を目指したセミナーでは,WebClassのテスト機能を用いて,学生たち自身が自習問題を作成する学習法など,e-learningの新しい活用法も考えられるようになった。また,2011年度からの新規機能であるe-ポートフォリオについては,コンピュータ科目だけではなく専門科目でも活用がはじまった。さらに,1年生の「キャリアデザイン基礎A・B」では,2年次以降のコース選択の申請をWebClassを使用し実施している。授業内で履修者がスマートフォンを使用し仮登録を行うことで,200名を超えるコース選択の申請が円滑に実施でき,未申請者を減らすことができた。また,リアクションペーパーについて,WebClassクイズ機能を用いて知識の定着を図った。加えて,授業評価アンケートを2017年度後期より一部授業、2018年度より授業評価の対象全科目でWebClassを使用し実施した。さらに、2018年度より留学に関するアンケート調査、留学中のファイル共有についてWebClassを使用し実施した。
その他では,スマートフォンの急速な普及により,日常の学生生活の中でパソコンをあまり利用しない学生が増えてきている印象がある。「コンピュータ・リテラシー」などでは,一時期に比べてまったくパソコンに触れたことのない学生はほとんど見受けられなくなったが,一方でパソコンでの利用方法(例えば,メールの件名,ファイルの添付,ファイル名をつけての保存など)が身に付いていない学生が目立つようになってきた。この辺りの状況に対応できるように授業を組み立てていく必要があると考えている。
理学部
数学科
数学科では、坂戸キャンパス・紀尾井町キャンパス共に情報系科目を多く開設しており、そこではコンピュータを用いた演習が教育の中に取り入れられている。例えば、1年次の専門科目「計算機入門I・II」では、UNIXやプログラミングの入門的教育を行っている。2年次の「計算機数学」および「プログラミングⅠ」で専門的教育が始まり、3・4年次の「プログラミングII」、「実用アルゴリズム論」、「情報数学」、「暗号理論」、「符号理論」、「応用数値解析I・II」、「情報研究I・II」、「情報システム論I・II」、「数理モデル論I・II」に続く一貫した情報教育カリキュラムを組んでいる。また、専門科目の「コンピュータによる統計」、「数式処理による解析・代数」では、Excelと統計解析ソフトRを用いたデータ処理や、数式処理ソフトMapleを用いた解析学・代数学のパソコン演習を行っている。具体的な使用例や教育効果をあげてみると、「数理モデル論I・II」においては、通常教室で行う数値解析の理論的な講義内容を基に、C言語によるプログラミング実習を実施することで、受講生により深い理解と技術を習得させることができると思われる。また、WebClassは情報系科目に限らず数学科の多くの科目で出席確認やレポート課題の掲示・提出などに活用されている。例として「微分積分学I」と「微分方程式論」では演習プリントや試験過去問を、「数学科教育法I・II」では学習指導案テンプレートやパワーポイント活用教材例を配布している。
* 一部科目は片方のキャンパスでのみ開講
数学科では、新入生対象の「入学前指導」のために、昨年度からクラウドキャンパスを利用している。毎年、推薦入試およびAO入試合格者に対してレポートを課しており、送付したレポート課題や解答用紙をクラウドキャンパスからも閲覧・ダウンロードできるようにするとともに、解答のヒントを音声付きスライドで提示している。また、全新入生に対して、テスト・アンケート機能で微積分の確認ドリルを実施している。レポート提出率は今年度もほぼ100%で、LMS導入後は正解率も向上しており、その効果がうかがえる。
化学科
化学科では1年次の「コンピュータ・リテラシーⅠ」を基礎に、2年次には専門科目「情報科学序論」および「コンピュータ入門」でExcelを用いた実験データの処理、3年次には「情報科学Ⅰ」でC++言語入門、「情報科学Ⅱ」でVisual Basicによるグラフィックスプログラミングを学ぶ科目が設置されている。また「物理化学実験」では計算機実験としてExcelマクロを用いたヒュッケル分子軌道法による分子軌道計算ならびに軌道の等高線表示を行っている。このような基礎的情報教育を通して、以下に掲げる4項目の能力を養っている。
1. 化学の信頼できる情報の所在等を理解し、必要な情報を収集できる。
2. 収集した情報を整理し、資料作成に適切に活用できる。
3. 分子構造を描画できる。
4. 実験データの整理、統計処理、図示ができる。
また、習得した知識および技能を、実際に学生実験のデータ整理やパソコン上で有機化学実験の反応を構造式作図による学習等に活用している。このことにより、情報活用能力の育成とともに、マクロ実験では理解が困難な現象についても理解度が向上する等効果が見受けられる。この他、一般の授業においても、WebClassを用いた電子教材の提示が行われ、授業の理解度を深める工夫がされた教材により、高度な内容の理解を容易にしている。4年次の「卒業研究」においては、化学計算ソフトChemDraw、Gaussian等を用いた複雑な分子構造の決定や分子間の相互作用の研究、電子・原子・分子の運動のシミュレーションプログラム作成と表示、NMRスペクトル・赤外スペクトル等のスペクトルデータの表示とその解析方法・帰属方法のプログラム作成と活用等に情報機器が利用されている。また、「卒業研究」では、卒業研究報告書の作成にExcelやR等のグラフ表示やその他ソフトによる化学構造式表示等で情報機器が活用されている。卒業研究発表会では全員がPower Pointを用いており、プレゼンテーション能力の開発に充分効果がうかがえる。
数学科では、坂戸キャンパス・紀尾井町キャンパス共に情報系科目を多く開設しており、そこではコンピュータを用いた演習が教育の中に取り入れられている。例えば、1年次の専門科目「計算機入門I・II」では、UNIXやプログラミングの入門的教育を行っている。2年次の「計算機数学」および「プログラミングⅠ」で専門的教育が始まり、3・4年次の「プログラミングII」、「実用アルゴリズム論」、「情報数学」、「暗号理論」、「符号理論」、「応用数値解析I・II」、「情報研究I・II」、「情報システム論I・II」、「数理モデル論I・II」に続く一貫した情報教育カリキュラムを組んでいる。また、専門科目の「コンピュータによる統計」、「数式処理による解析・代数」では、Excelと統計解析ソフトRを用いたデータ処理や、数式処理ソフトMapleを用いた解析学・代数学のパソコン演習を行っている。具体的な使用例や教育効果をあげてみると、「数理モデル論I・II」においては、通常教室で行う数値解析の理論的な講義内容を基に、C言語によるプログラミング実習を実施することで、受講生により深い理解と技術を習得させることができると思われる。また、WebClassは情報系科目に限らず数学科の多くの科目で出席確認やレポート課題の掲示・提出などに活用されている。例として「微分積分学I」と「微分方程式論」では演習プリントや試験過去問を、「数学科教育法I・II」では学習指導案テンプレートやパワーポイント活用教材例を配布している。
* 一部科目は片方のキャンパスでのみ開講
数学科では、新入生対象の「入学前指導」のために、昨年度からクラウドキャンパスを利用している。毎年、推薦入試およびAO入試合格者に対してレポートを課しており、送付したレポート課題や解答用紙をクラウドキャンパスからも閲覧・ダウンロードできるようにするとともに、解答のヒントを音声付きスライドで提示している。また、全新入生に対して、テスト・アンケート機能で微積分の確認ドリルを実施している。レポート提出率は今年度もほぼ100%で、LMS導入後は正解率も向上しており、その効果がうかがえる。
化学科
化学科では1年次の「コンピュータ・リテラシーⅠ」を基礎に、2年次には専門科目「情報科学序論」および「コンピュータ入門」でExcelを用いた実験データの処理、3年次には「情報科学Ⅰ」でC++言語入門、「情報科学Ⅱ」でVisual Basicによるグラフィックスプログラミングを学ぶ科目が設置されている。また「物理化学実験」では計算機実験としてExcelマクロを用いたヒュッケル分子軌道法による分子軌道計算ならびに軌道の等高線表示を行っている。このような基礎的情報教育を通して、以下に掲げる4項目の能力を養っている。
1. 化学の信頼できる情報の所在等を理解し、必要な情報を収集できる。
2. 収集した情報を整理し、資料作成に適切に活用できる。
3. 分子構造を描画できる。
4. 実験データの整理、統計処理、図示ができる。
また、習得した知識および技能を、実際に学生実験のデータ整理やパソコン上で有機化学実験の反応を構造式作図による学習等に活用している。このことにより、情報活用能力の育成とともに、マクロ実験では理解が困難な現象についても理解度が向上する等効果が見受けられる。この他、一般の授業においても、WebClassを用いた電子教材の提示が行われ、授業の理解度を深める工夫がされた教材により、高度な内容の理解を容易にしている。4年次の「卒業研究」においては、化学計算ソフトChemDraw、Gaussian等を用いた複雑な分子構造の決定や分子間の相互作用の研究、電子・原子・分子の運動のシミュレーションプログラム作成と表示、NMRスペクトル・赤外スペクトル等のスペクトルデータの表示とその解析方法・帰属方法のプログラム作成と活用等に情報機器が利用されている。また、「卒業研究」では、卒業研究報告書の作成にExcelやR等のグラフ表示やその他ソフトによる化学構造式表示等で情報機器が活用されている。卒業研究発表会では全員がPower Pointを用いており、プレゼンテーション能力の開発に充分効果がうかがえる。
薬学部
薬学科
情報科学リテラシーは、主に1年次の前期「フレッシュマンセミナーA」で行われている。最初に、(1)情報倫理についての注意、(2) 大学内のコンピュータの使い方、(3) メールやインターネットの使い方、(4)Webclassなどの教育支援システムの活用の仕方、(5) ポートフォリオを用いた学習記録法などを学ぶ。次に簡単なWord、Excelの操作も学ぶ。ここまでは必修であり、全員が基本的な操作ができるものとして、授業で出された課題に対するインターネットでの調査、Webclassを用いた各教科からの演習問題への解答、実習でのグラフ作りやレポートの作成等にコンピュータは日常的に使われている。
選択科目としては、2年次の「情報科学」という集中講義(演習も含む)の中で、Word、Excelに加えて、Power Pointの活用を本格的に習う。更に、4・5・6年次の学生には、IT・グローバリゼーション論、データ解析とコンピュータ利用という2つの科目が用意されており、特に、薬学的な観点からコンピュータの利用を学んでいる。
実習関係では、薬学実習AおよびB(1年次)、薬学実習C(2年次)、薬学実習E(3年次)、薬学総合実習演習B・C実務実習事前実習(4年次)など、それぞれで、実験結果の解析、薬理作用に関するコンピュータシミュレーションや薬歴管理システムなどを学んでいる。
また、5年次生の学外実務実習を行う前に、薬学共用試験として「知識および問題解決能力を評価する客観試験(CBT:Computer-based Testing)」の合格が4年次で要求されている。そして、今年度で11回目のCBTが21号館と18号館のコンピュータを総動員して行われた。さらに、CBT結果の個別発表をWebclassを用いて行っている。
5年次の学外実務実習は全てWebシステムを使って管理している。具体的には学習の進捗状況の入力、実習日誌の入力、教員との連絡はすべてコンピュータあるいは個人のデバイスを用いて行っている。その他、任意ではあるものの多くの学生は、症例検討の発表の準備のための資料収集およびプレゼンテーションなどにコンピュータを活用している。
さらに、6年次の卒業研究でも、論文作成のために、コンピュータを使って情報を収集し、SAS (Statistics Analysis System)やExcelで実験結果を集計し、Wordを使ってレポートにまとめ上げている。集大成としての卒業研究の発表会では、全学生がPowerPointを使って、口頭もしくはポスター発表をしている。また、2年次~4年次後期には、国家試験を見据えた各前学年次までの総復習である「薬学総合演習A」、「薬学総合演習B」、「薬学総合演習C(Ⅲ)」の内外、および6年次には、国家試験に向けた6年間の総復習である「薬学総合演習Ⅳ」の中外で、Webclassを活用し、知識の定着・確認をしている。
加えて、薬学専攻の大学院生の教育研究においても、「薬探索特論」、「薬物治療学特論」などの講義や、研究テーマに関して、文献調査(PubMedやSciFinderなど)、実験結果の集計、統計処理や解析(Excel統計、R、SASやSPSS)、表やグラフの作成(Excel)はもとより、報告書作成、発表媒体の作成・プレゼンテーションなどに、パソコンを駆使している。
薬科学科
1年次の「フレッシュマンセミナー」で一通りのコンピュータリテラシーを修得した後、インターネット検索により医薬品、化粧品、健康食品の安全性についてまとめ、PCによりプロダクツを作成してプレゼンテーションを行っている。また、同じくインターネット検索により、企業研究を行い、将来の進路ならびに就職活動へのイメージづくりを行っている。2年次には、薬理学の授業の中で、コンピュータシミュレーションを使用して、薬理作用の理解に利用されている。また、薬科学実習Cでは、実習で得られたデータを表計算ソフトExcelを用いて図表化する事で、使用方法を習得している。
更に、3年次の薬科学実習Eでは、自然科学分野のデータ解析に必須である統計解析手法を修得するため、統計解析ソフトウェアのSAS (Statistics Analysis System) の使用法を学び、実際に実習での実験結果を解析している。4年次には、研究室に配属され、卒業実験の一環として、文献検索、卒業実験論文作成、卒業実験発表媒体の作成・プレゼンテーションなどに、1~3年次に修得した知識技能を駆使して、コンピュータを活用している。卒業実験発表会では、全員がPowerPointを用いてプレゼンテーションを行なった。
その他、学部の講義でもWebclassをとおして講義資料の公開、確認試験、レポート提出を行い、授業アンケートも実施し、各教員へのフィードバックも行なっている。
大学院の講義でも化合物の安定性や反応性の計算結果を3次元的にコンピュータ表現するなど、大いにコンピュータを利用している。また、最新の病気や薬の情報は活字となる前にインターネットで公開されている場合が多く、コンピュータを使って情報を収集し、Wordを使ってレポートにまとめ上げている。さらに、集大成としての修論の発表会では、全院生がPowerPointを使って発表した。
医療栄養学科
1年次配当の「栄養情報科学演習」の教育目標は「情報の収集、整理、提供を効果的に行えるようになるために、基本となるソフトウェアの取扱いや使用、インターネットを利用した情報の収集、開示、各種データベースの使用法に関する基本的知識と技能を身につけること」である。その目標を達成するためにワープロソフト(Word)、表計算ソフト(Excel)、プレゼンテーションソフト(Power Point)、ウエブ閲覧ソフト(インターネットエクスプローラー)、Webmail、Webclassなどの教育支援システムを中心に基本的使用法とその応用を演習により修得している。また、上級学年における栄養計算の基礎を学ぶ目的でエクセル栄養君による献立作成と栄養計算の演習も取り入れている。また昨年度からは専門職として情報発信の重要性について理解し実践できるための新しい内容を取り入れている。具体的にはhtmlの基礎を学びホームページ作成や、効果的なプレゼンテーションの手法を学ぶと共にパワーポイントの動画機能などを使った内容を取り入れた。
2年次以降、栄養情報科学演習で身につけた基本技能の応用として上位学年配当の栄養教育論A・B及び栄養教育論実習や給食経営管理実習での栄養評価または献立の評価のための栄養計算に活用したり、患者への栄養教育のための情報収集や資料作成の演習に応用したりすることで、実践での応用力も身につけられるよう配慮されている。また、解剖生理学実験Bでは、自ら行なった薬理実験から得られたデータを使って、統計処理(Excel統計)やグラフ作成(Excel)を行ないデータの科学的分析と評価の基礎を学んでいる。
各研究室に配属した4年生の卒業実験や医療栄養学専攻の大学院生の教育研究においても、研究テーマに関する文献調査や実験結果の集計、統計処理や解析(Excel統計やSPSS)、表やグラフの作成(Excel)にパソコンを駆使している。最終的には卒業研究あるいは修士論文発表では全ての学生がパワーポイントを使用して、わかりやすい効果的な発表が出来るようになっている。また、薬学部教員によって作成され、インターネット上で公開されている「食品‐医薬品相互作用データベース」や「抗がん剤と食事の相互作用・禁忌食品データベース」を利用した教育も行われている。データベースの内容を利用した学習もさることながら、教育活動の一環としてMEDLINEなどの医学系論文検索サイトで新たな相互作用の報告を自分で検索して、原書を入手してその内容からデータベースレコードを作成することにも挑戦している。これらの作業を通して、情報の利用にとどまらず自ら情報を発信するための知識と技能をも身に付けられている。
情報科学リテラシーは、主に1年次の前期「フレッシュマンセミナーA」で行われている。最初に、(1)情報倫理についての注意、(2) 大学内のコンピュータの使い方、(3) メールやインターネットの使い方、(4)Webclassなどの教育支援システムの活用の仕方、(5) ポートフォリオを用いた学習記録法などを学ぶ。次に簡単なWord、Excelの操作も学ぶ。ここまでは必修であり、全員が基本的な操作ができるものとして、授業で出された課題に対するインターネットでの調査、Webclassを用いた各教科からの演習問題への解答、実習でのグラフ作りやレポートの作成等にコンピュータは日常的に使われている。
選択科目としては、2年次の「情報科学」という集中講義(演習も含む)の中で、Word、Excelに加えて、Power Pointの活用を本格的に習う。更に、4・5・6年次の学生には、IT・グローバリゼーション論、データ解析とコンピュータ利用という2つの科目が用意されており、特に、薬学的な観点からコンピュータの利用を学んでいる。
実習関係では、薬学実習AおよびB(1年次)、薬学実習C(2年次)、薬学実習E(3年次)、薬学総合実習演習B・C実務実習事前実習(4年次)など、それぞれで、実験結果の解析、薬理作用に関するコンピュータシミュレーションや薬歴管理システムなどを学んでいる。
また、5年次生の学外実務実習を行う前に、薬学共用試験として「知識および問題解決能力を評価する客観試験(CBT:Computer-based Testing)」の合格が4年次で要求されている。そして、今年度で11回目のCBTが21号館と18号館のコンピュータを総動員して行われた。さらに、CBT結果の個別発表をWebclassを用いて行っている。
5年次の学外実務実習は全てWebシステムを使って管理している。具体的には学習の進捗状況の入力、実習日誌の入力、教員との連絡はすべてコンピュータあるいは個人のデバイスを用いて行っている。その他、任意ではあるものの多くの学生は、症例検討の発表の準備のための資料収集およびプレゼンテーションなどにコンピュータを活用している。
さらに、6年次の卒業研究でも、論文作成のために、コンピュータを使って情報を収集し、SAS (Statistics Analysis System)やExcelで実験結果を集計し、Wordを使ってレポートにまとめ上げている。集大成としての卒業研究の発表会では、全学生がPowerPointを使って、口頭もしくはポスター発表をしている。また、2年次~4年次後期には、国家試験を見据えた各前学年次までの総復習である「薬学総合演習A」、「薬学総合演習B」、「薬学総合演習C(Ⅲ)」の内外、および6年次には、国家試験に向けた6年間の総復習である「薬学総合演習Ⅳ」の中外で、Webclassを活用し、知識の定着・確認をしている。
加えて、薬学専攻の大学院生の教育研究においても、「薬探索特論」、「薬物治療学特論」などの講義や、研究テーマに関して、文献調査(PubMedやSciFinderなど)、実験結果の集計、統計処理や解析(Excel統計、R、SASやSPSS)、表やグラフの作成(Excel)はもとより、報告書作成、発表媒体の作成・プレゼンテーションなどに、パソコンを駆使している。
薬科学科
1年次の「フレッシュマンセミナー」で一通りのコンピュータリテラシーを修得した後、インターネット検索により医薬品、化粧品、健康食品の安全性についてまとめ、PCによりプロダクツを作成してプレゼンテーションを行っている。また、同じくインターネット検索により、企業研究を行い、将来の進路ならびに就職活動へのイメージづくりを行っている。2年次には、薬理学の授業の中で、コンピュータシミュレーションを使用して、薬理作用の理解に利用されている。また、薬科学実習Cでは、実習で得られたデータを表計算ソフトExcelを用いて図表化する事で、使用方法を習得している。
更に、3年次の薬科学実習Eでは、自然科学分野のデータ解析に必須である統計解析手法を修得するため、統計解析ソフトウェアのSAS (Statistics Analysis System) の使用法を学び、実際に実習での実験結果を解析している。4年次には、研究室に配属され、卒業実験の一環として、文献検索、卒業実験論文作成、卒業実験発表媒体の作成・プレゼンテーションなどに、1~3年次に修得した知識技能を駆使して、コンピュータを活用している。卒業実験発表会では、全員がPowerPointを用いてプレゼンテーションを行なった。
その他、学部の講義でもWebclassをとおして講義資料の公開、確認試験、レポート提出を行い、授業アンケートも実施し、各教員へのフィードバックも行なっている。
大学院の講義でも化合物の安定性や反応性の計算結果を3次元的にコンピュータ表現するなど、大いにコンピュータを利用している。また、最新の病気や薬の情報は活字となる前にインターネットで公開されている場合が多く、コンピュータを使って情報を収集し、Wordを使ってレポートにまとめ上げている。さらに、集大成としての修論の発表会では、全院生がPowerPointを使って発表した。
医療栄養学科
1年次配当の「栄養情報科学演習」の教育目標は「情報の収集、整理、提供を効果的に行えるようになるために、基本となるソフトウェアの取扱いや使用、インターネットを利用した情報の収集、開示、各種データベースの使用法に関する基本的知識と技能を身につけること」である。その目標を達成するためにワープロソフト(Word)、表計算ソフト(Excel)、プレゼンテーションソフト(Power Point)、ウエブ閲覧ソフト(インターネットエクスプローラー)、Webmail、Webclassなどの教育支援システムを中心に基本的使用法とその応用を演習により修得している。また、上級学年における栄養計算の基礎を学ぶ目的でエクセル栄養君による献立作成と栄養計算の演習も取り入れている。また昨年度からは専門職として情報発信の重要性について理解し実践できるための新しい内容を取り入れている。具体的にはhtmlの基礎を学びホームページ作成や、効果的なプレゼンテーションの手法を学ぶと共にパワーポイントの動画機能などを使った内容を取り入れた。
2年次以降、栄養情報科学演習で身につけた基本技能の応用として上位学年配当の栄養教育論A・B及び栄養教育論実習や給食経営管理実習での栄養評価または献立の評価のための栄養計算に活用したり、患者への栄養教育のための情報収集や資料作成の演習に応用したりすることで、実践での応用力も身につけられるよう配慮されている。また、解剖生理学実験Bでは、自ら行なった薬理実験から得られたデータを使って、統計処理(Excel統計)やグラフ作成(Excel)を行ないデータの科学的分析と評価の基礎を学んでいる。
各研究室に配属した4年生の卒業実験や医療栄養学専攻の大学院生の教育研究においても、研究テーマに関する文献調査や実験結果の集計、統計処理や解析(Excel統計やSPSS)、表やグラフの作成(Excel)にパソコンを駆使している。最終的には卒業研究あるいは修士論文発表では全ての学生がパワーポイントを使用して、わかりやすい効果的な発表が出来るようになっている。また、薬学部教員によって作成され、インターネット上で公開されている「食品‐医薬品相互作用データベース」や「抗がん剤と食事の相互作用・禁忌食品データベース」を利用した教育も行われている。データベースの内容を利用した学習もさることながら、教育活動の一環としてMEDLINEなどの医学系論文検索サイトで新たな相互作用の報告を自分で検索して、原書を入手してその内容からデータベースレコードを作成することにも挑戦している。これらの作業を通して、情報の利用にとどまらず自ら情報を発信するための知識と技能をも身に付けられている。
短期大学
1.13号館のPC演習室とその利用状況について
13号館における2019年度のPC演習室を表1に示した。各演習室のPC設置台数とインストールされているソフトウェアは、昨年度と同様である。401、403教室は情報リテラシー教育とデザイン演習などのメディア教育に利用されている。短期大学の授業以外に現代政策学部等の授業にも活用されている。409教室はAdobe Premiereがインストールされているように、映像処理などに特化した教室である。412教室は主にオープンルームとして、短期大学生、別科留学生、学部学生に利用されているが、授業でも活用されている。さらに、401教室および403教室はMOS検定などのエクステンション講座にも活用されている。
2.PC演習室を利用した2019年度開講科目とその教育効果について
(1) 情報リテラシー教育における活用と効果
PC演習室を利用した2019年度開講科目を表2に示した。短期大学生全員に対する情報リテラシー教育を担っている科目がコンピュータ演習I、IIである。コンピュータ演習Ⅰでは、はじめに電子メール、WebClass等の利用方法について学び、さらに表計算(MS Excel)について詳しく学ぶ。コンピュータ演習IIでは、ビジネス文書作成(MS Word)などを行っている。
(2) 情報専門教育における活用と効果
短期大学における情報専門教育の1つの目的は、「会社の実務で使えるビジネスコンピューティング教育」である。主にExcelを用いた高度な表計算能力とビジネス文書の作成能力の向上が主眼である。
次に、短期大学ではプログラミング言語教育にも力を入れている。コンピュータの操作技能の向上だけにとどまらず、自らがアプリケーションソフトウェアを開発する能力がこれからの時代は求められてきている。短期大学では、初級プログラミング演習および中級プログラミング演習を開講している。同演習では、Visual Basicを開発言語として利用し、プログラム開発能力の向上に努めている。卒業後にSE(System Engineer)として就職する学生もあり、その教育効果があると考えられる。今後、ますますこのような専門性をもった短期大学生が社会で必要とされていくことが予想される。また、2年次開講のビジネスコンピューティング演習では、MS Excelの財務関数など、実務でよく使われる関数について学んでいる。さらに、経営プログラミング演習では、Excel VBA(Visual Basic for Applications)を学び、種々のマクロ機能やExcelプログラミングについての演習を行っている。コンピュータ会計では会計実務知識を理解し、クラウド環境での会計ソフトを利用し、基本的な会計処理の演習を行っている。
情報専門教育の3つめの柱はマルチメディア教育である。その中の1つは画像処理に関する教育で、デザインの基礎、デザイン演習で画像処理の基本的な技能を習得し、具体的な作品の作成を行っている。2つめは映像処理技能の習得である。2019年度は映像制作の基礎、映像制作演習を開講している。同講義・演習では、学生自らが映像の撮影・編集・書き出しなどの一連の作業を行い、作品を制作しており、映像処理に必要な全ての技能を習得している。
13号館における2019年度のPC演習室を表1に示した。各演習室のPC設置台数とインストールされているソフトウェアは、昨年度と同様である。401、403教室は情報リテラシー教育とデザイン演習などのメディア教育に利用されている。短期大学の授業以外に現代政策学部等の授業にも活用されている。409教室はAdobe Premiereがインストールされているように、映像処理などに特化した教室である。412教室は主にオープンルームとして、短期大学生、別科留学生、学部学生に利用されているが、授業でも活用されている。さらに、401教室および403教室はMOS検定などのエクステンション講座にも活用されている。
表1 13号館のPC演習室の概要(平成2019年5月現在)
演習室 | PCの台数 | 主なソフトウェア | 備考 |
401 | 40台 | MS Office, Visual Studio | PC演習室 |
403 | 40台 | MS Office, Visual Studio | PC演習室 |
412 | 20台 | MS Office, Visual Studio | PC演習室 |
409 | 6台 | Adobe Premiere, Photoshop | マルチメディア室 |
2.PC演習室を利用した2019年度開講科目とその教育効果について
(1) 情報リテラシー教育における活用と効果
PC演習室を利用した2019年度開講科目を表2に示した。短期大学生全員に対する情報リテラシー教育を担っている科目がコンピュータ演習I、IIである。コンピュータ演習Ⅰでは、はじめに電子メール、WebClass等の利用方法について学び、さらに表計算(MS Excel)について詳しく学ぶ。コンピュータ演習IIでは、ビジネス文書作成(MS Word)などを行っている。
(2) 情報専門教育における活用と効果
短期大学における情報専門教育の1つの目的は、「会社の実務で使えるビジネスコンピューティング教育」である。主にExcelを用いた高度な表計算能力とビジネス文書の作成能力の向上が主眼である。
次に、短期大学ではプログラミング言語教育にも力を入れている。コンピュータの操作技能の向上だけにとどまらず、自らがアプリケーションソフトウェアを開発する能力がこれからの時代は求められてきている。短期大学では、初級プログラミング演習および中級プログラミング演習を開講している。同演習では、Visual Basicを開発言語として利用し、プログラム開発能力の向上に努めている。卒業後にSE(System Engineer)として就職する学生もあり、その教育効果があると考えられる。今後、ますますこのような専門性をもった短期大学生が社会で必要とされていくことが予想される。また、2年次開講のビジネスコンピューティング演習では、MS Excelの財務関数など、実務でよく使われる関数について学んでいる。さらに、経営プログラミング演習では、Excel VBA(Visual Basic for Applications)を学び、種々のマクロ機能やExcelプログラミングについての演習を行っている。コンピュータ会計では会計実務知識を理解し、クラウド環境での会計ソフトを利用し、基本的な会計処理の演習を行っている。
情報専門教育の3つめの柱はマルチメディア教育である。その中の1つは画像処理に関する教育で、デザインの基礎、デザイン演習で画像処理の基本的な技能を習得し、具体的な作品の作成を行っている。2つめは映像処理技能の習得である。2019年度は映像制作の基礎、映像制作演習を開講している。同講義・演習では、学生自らが映像の撮影・編集・書き出しなどの一連の作業を行い、作品を制作しており、映像処理に必要な全ての技能を習得している。
表2 PC演習室を利用した開講科目(2019年度開講)
科目名 | 年次 | 使用する主なソフトウェア | |
コンピュータ演習I | 1 | 必修 | MS Excel, PowerPoint |
コンピュータ演習II | 1 | 必修 | MS Word, MS Excel |
コンピュータ応用演習 | 1 | 選択 | MS Excel, PowerPoint |
初級プログラミング演習 | 1 | 選択 | Visual Studio |
中級プログラミング演習 | 1 | 選択 | Visual Studio |
ビジネスコンピューティング演習 | 2 | 選択 | MS Excel |
経営プログラミング演習 | 2 | 選択 | MS Excel(VBA) |
コンピュータ会計 | 2 | 選択 | MS Excel,Internet Explorer |
デザインの基礎 | 1 | 選択 | Adobe Photoshop |
デザイン演習 | 1 | 選択 | Adobe Photoshop |
映像制作の基礎 | 1 | 選択 | Adobe Premiere |
映像制作演習 | 1 | 選択 | Adobe Premiere |
ICT講習会等報告
WebClass の利用状況
情報科学研究センター
小櫻 美保
はじめに
WebClassは、教育研究システムSCNL2009に導入されたLMSのE-Learningシステムです。2009年の導入当初と2014年度から2019年度に至るまでの利用状況を示すとともに、利用動向を示したいと思います。
1、WebClassへのログインの回数と利用時間
WebClassは、ユーザー毎に権限を指定しており、教員はauthor、職員はobserver、学生をuserとしている。
ただし、業務上一部の職員がauther権限を持っている場合もあります。
図1-1は、WebClassへのログイン回数を年度毎に総計した図である。
図1-2は、WebClassへログインしてからログアウトするまでの時間をWebClassの利用時間と想定し、年度毎に総計した図である。
図1-1 WebClassへのログイン回数
図1-2 WebClassの利用時間
上図から分かるように、年々全ユーザーのログインの回数と利用時間は増加傾向にあります。特に2018年度は、後期に授業アンケートを実施したことも主因である。
2.WebClassのコース数とコンテンツ数
本学では、WebClassの利用を希望する教職員の申請を受けてコース(科目)を作成する。そのため、WebClass上に設置されたコース数の増減は、利用ニーズの増減と比例すると捉えることもできる。
図2-2、図2-3は、資料コンテンツとテスト・アンケートコンテンツ数それぞれの集計である。各コンテンツの機能は、以下の通りである。
■資料機能:資料をアップロードし、学生にダウンロードや閲覧をさせる機能
■テスト・アンケート・レポート機能:選択式や記述式で構築した設問を回答させる機能
図2-1 WebClassのコース数

図2-1が示すように、薬学部は以前から積極的にWebClassを活用し授業に取り組んできております。また、2018年の後期より全学部事務室および短期大学は授業アンケートをWebClassで実施し、その影響もありまして2018年度からコース数が増加いたしました、
今までWebClassを利用していなかった教員や職員及び学生もWebClassを利用することにより、WebClassの認知も広がり今後の利用向上にも繋がると考えられます。
図2-2 資料コンテンツ数

図2-3 テスト・アンケート・レポートコンテンツ数

図2-2、図2-3、が示すように、2018年度からテスト・アンケート・レポートコンテンツ数が増加し、授業アンケートを実施いたしたことがわかります。
3.授業アンケート実施利用状況
図3-1 授業アンケート登録コース数

図3-1が示すように、薬学部は以前より教員が中心となって授業アンケートを実施しておりましたが、他学部では今回初めて授業アンケートをWebClassで実施していることがわかります。
別科事務室は、対象が留学生ということで、WebClassを利用してのアンケートは難しいとの見解があり今回の実施は見送りましたが、今後すこしずつ様子をみながら実施を検討するという意見がありました。
おわりに
年々WebClassの利用が増えていることは、管理者として喜ばしく思います。今回データからわかるように授業アンケート実施をきっかけに、さまざまなユーザーにWebClassの存在を認知してもらい今後の授業や学生調査等でのツールに利用できるようユーザーのニーズにあった情報発信をして利用が増えるよう対応する必要があるのではないでしょうか。
WebClassは、教育研究システムSCNL2009に導入されたLMSのE-Learningシステムです。2009年の導入当初と2014年度から2019年度に至るまでの利用状況を示すとともに、利用動向を示したいと思います。
1、WebClassへのログインの回数と利用時間
WebClassは、ユーザー毎に権限を指定しており、教員はauthor、職員はobserver、学生をuserとしている。
ただし、業務上一部の職員がauther権限を持っている場合もあります。
図1-1は、WebClassへのログイン回数を年度毎に総計した図である。
図1-2は、WebClassへログインしてからログアウトするまでの時間をWebClassの利用時間と想定し、年度毎に総計した図である。
図1-1 WebClassへのログイン回数
author(教員) | observer(職員) | user(学生) | |
2009年度 | 5,922 | 106 | 110,646 |
2014年度 | 10,471 | 787 | 287,632 |
2015年度 | 12,081 | 916 | 356,597 |
2016年度 | 13,291 | 945 | 427,395 |
2017年度 | 14,958 | 722 | 495,537 |
2018年度 | 20,784 | 1,443 | 688,539 |
2019年度 | 22,508 | 735 | 743,104 |
図1-2 WebClassの利用時間
author(教員) | observer(職員) | user(学生) | |
2009年度 | 2326:33:17 | 7:59:25 | 21177:04:52 |
2014年度 | 5457:12:48 | 336:41:14 | 74090:42:27 |
2015年度 | 6681:36:26 | 681:21:29 | 90938:42:14 |
2016年度 | 7112:34:44 | 399:54:02 | 99286:36:52 |
2017年度 | 7590:14:19 | 196:32:16 | 109371:15:00 |
2018年度 | 9964:16:49 | 382:32:02 | 136226:28:33 |
2019年度 | 12981:49:57 | 174:20:52 | 143917:28:38 |
上図から分かるように、年々全ユーザーのログインの回数と利用時間は増加傾向にあります。特に2018年度は、後期に授業アンケートを実施したことも主因である。
2.WebClassのコース数とコンテンツ数
本学では、WebClassの利用を希望する教職員の申請を受けてコース(科目)を作成する。そのため、WebClass上に設置されたコース数の増減は、利用ニーズの増減と比例すると捉えることもできる。
図2-2、図2-3は、資料コンテンツとテスト・アンケートコンテンツ数それぞれの集計である。各コンテンツの機能は、以下の通りである。
■資料機能:資料をアップロードし、学生にダウンロードや閲覧をさせる機能
■テスト・アンケート・レポート機能:選択式や記述式で構築した設問を回答させる機能
図2-1 WebClassのコース数
図2-1が示すように、薬学部は以前から積極的にWebClassを活用し授業に取り組んできております。また、2018年の後期より全学部事務室および短期大学は授業アンケートをWebClassで実施し、その影響もありまして2018年度からコース数が増加いたしました、
今までWebClassを利用していなかった教員や職員及び学生もWebClassを利用することにより、WebClassの認知も広がり今後の利用向上にも繋がると考えられます。
図2-2 資料コンテンツ数
図2-3 テスト・アンケート・レポートコンテンツ数
図2-2、図2-3、が示すように、2018年度からテスト・アンケート・レポートコンテンツ数が増加し、授業アンケートを実施いたしたことがわかります。
3.授業アンケート実施利用状況
図3-1 授業アンケート登録コース数
図3-1が示すように、薬学部は以前より教員が中心となって授業アンケートを実施しておりましたが、他学部では今回初めて授業アンケートをWebClassで実施していることがわかります。
別科事務室は、対象が留学生ということで、WebClassを利用してのアンケートは難しいとの見解があり今回の実施は見送りましたが、今後すこしずつ様子をみながら実施を検討するという意見がありました。
おわりに
年々WebClassの利用が増えていることは、管理者として喜ばしく思います。今回データからわかるように授業アンケート実施をきっかけに、さまざまなユーザーにWebClassの存在を認知してもらい今後の授業や学生調査等でのツールに利用できるようユーザーのニーズにあった情報発信をして利用が増えるよう対応する必要があるのではないでしょうか。
2019年度センター活動の概要
1.学校法人城西大学情報化推進センターが活動開始
2018年度より新たな活動拠点として準備を進めていた学校法人城西大学情報化推進センター(以下「情報化推進センター」という。)が施行され活動を開始した。(2019年4月1日施行)
なお、情報化推進センターは、法人本部、城西大学、城西短期大学、城西国際大学の教育・研究及び事務システムに関する情報環境基盤を整備充実し、全体最適を図ることを目的として、次の事項について調査、企画、調整を行うものである。
① 情報環境の将来構想・中期計画・年度計画に関する事項
② 教育・研究及び事務システムなどの情報環境基盤の整備充実の予算に関する事項
③ 情報ネットワークシステムに関する事項
④ 情報教育及びその設備に関する事項
⑤ 事務システムに関する事項
⑥ 情報セキュリティ対策に関する事項
⑦ その他情報化推進センターの目的に資すること
まず、2019年度は情報環境の将来構想・中期計画・年度計画について、3拠点での状況を把握しあい、統合的な視点から順次検討が行われた。
また、9月には「学校法人城西大学における情報化推進の中期的展望について」と題して、ICT環境・基盤の整備と充実の必要性について、執行部に対し報告を行った。
この報告内にも記載した「情報セキュリティ対策」については、専門部会を設け検討が進められ、学内の情報資産の洗い出しを実施し、2020年4月1日より3つの基本方針が施行される運びとなった。
3つの基本方針
「学校法人城西大学情報セキュリティ基本方針」
「学校法人城西大学情報セキュリティ対策基準」
「学校法人城西大学情報セキュリティ基本規定」
2.教学事務システムの更新に向けて
2020年度に更新が予定されている教学事務システム(CampumateJ3)について、情報科学研究センター事務室を中心に関連部署との調整し、具体的な移行に向けた検討が行われた。なお、学生課が主導となるが学生証のICカード化と出席管理システムの導入も検討された。
以下に更新システムの特徴を記載する。
① 情報セキュリティを考慮した運用システムを構築する。(ネットブートシステム)
② 学生に広く普及しているスマートフォンにも対応可能とする。
③ 災害時に対応するため、教育研究システム(SCNL2018)同様、主要な機器は館林データセンターに移管する。
④ 教育系サーバのハード共有利用を行う。
これまで「教育研究システム」と「教学事務システム」は、ハード面から個別と考えて構築運用してきましたが、仮想化技術の進歩に伴い、利用できるお互いのサーバの能力をできる限り活用していこうと考えるものです。同様にネットワーク機器につきましても、分割活用し効率運用を目指します。
⑤ Windows serverライセンスをはじめとしたライセンス契約に関して、新たに契約を行うのではなく、すでに運用している教学事務システムのライセンスに追加という形で契約し費用の減額に努めました。
⑥ IR(統合データベース)機能を盛り込みたいと考えます。新たな大学業務として、まずは基本機能(データの統合・分析)を導入し、今後のデータ活用のきっかけとしたいと考えます。
3.ネットワーク環境の整備
情報セキュリティポリシー施行に伴い、学内Wi-Fi接続時の認証強化のためのシステム再構築を行った。詳細は以下のとおりである。
① 無線LANアクセスのユーザー認証システム(ISE)を稼働させる。
② 仮想基盤(ESXi)の製品寿命(EOL)により、当該仮想基盤のバージョンアップを実施した。
③ ユーザー認証システム(ISE)と無線LAN制御装置(WLC)のバージョンアップも実施した。
また、23号館の建設に伴いLAN環境の検討が行われた。
4.情報科学委員会の活動について
2019年4月より、これまであった3つの委員会(情報科学委員会、利用管理委員会、センター会議)を審議内容の重複等があったことから「情報科学委員会」一つに統合し活動を開始した。活動内容については、別項で報告する。
主な活動は以下のとおり
① 講演会について
② センター広報について
③ 紀要について
④ E-learningについて
⑤ 教育研究体制について
2018年度より新たな活動拠点として準備を進めていた学校法人城西大学情報化推進センター(以下「情報化推進センター」という。)が施行され活動を開始した。(2019年4月1日施行)
なお、情報化推進センターは、法人本部、城西大学、城西短期大学、城西国際大学の教育・研究及び事務システムに関する情報環境基盤を整備充実し、全体最適を図ることを目的として、次の事項について調査、企画、調整を行うものである。
① 情報環境の将来構想・中期計画・年度計画に関する事項
② 教育・研究及び事務システムなどの情報環境基盤の整備充実の予算に関する事項
③ 情報ネットワークシステムに関する事項
④ 情報教育及びその設備に関する事項
⑤ 事務システムに関する事項
⑥ 情報セキュリティ対策に関する事項
⑦ その他情報化推進センターの目的に資すること
まず、2019年度は情報環境の将来構想・中期計画・年度計画について、3拠点での状況を把握しあい、統合的な視点から順次検討が行われた。
また、9月には「学校法人城西大学における情報化推進の中期的展望について」と題して、ICT環境・基盤の整備と充実の必要性について、執行部に対し報告を行った。
この報告内にも記載した「情報セキュリティ対策」については、専門部会を設け検討が進められ、学内の情報資産の洗い出しを実施し、2020年4月1日より3つの基本方針が施行される運びとなった。
3つの基本方針
「学校法人城西大学情報セキュリティ基本方針」
「学校法人城西大学情報セキュリティ対策基準」
「学校法人城西大学情報セキュリティ基本規定」
2.教学事務システムの更新に向けて
2020年度に更新が予定されている教学事務システム(CampumateJ3)について、情報科学研究センター事務室を中心に関連部署との調整し、具体的な移行に向けた検討が行われた。なお、学生課が主導となるが学生証のICカード化と出席管理システムの導入も検討された。
以下に更新システムの特徴を記載する。
① 情報セキュリティを考慮した運用システムを構築する。(ネットブートシステム)
② 学生に広く普及しているスマートフォンにも対応可能とする。
③ 災害時に対応するため、教育研究システム(SCNL2018)同様、主要な機器は館林データセンターに移管する。
④ 教育系サーバのハード共有利用を行う。
これまで「教育研究システム」と「教学事務システム」は、ハード面から個別と考えて構築運用してきましたが、仮想化技術の進歩に伴い、利用できるお互いのサーバの能力をできる限り活用していこうと考えるものです。同様にネットワーク機器につきましても、分割活用し効率運用を目指します。
⑤ Windows serverライセンスをはじめとしたライセンス契約に関して、新たに契約を行うのではなく、すでに運用している教学事務システムのライセンスに追加という形で契約し費用の減額に努めました。
⑥ IR(統合データベース)機能を盛り込みたいと考えます。新たな大学業務として、まずは基本機能(データの統合・分析)を導入し、今後のデータ活用のきっかけとしたいと考えます。
3.ネットワーク環境の整備
情報セキュリティポリシー施行に伴い、学内Wi-Fi接続時の認証強化のためのシステム再構築を行った。詳細は以下のとおりである。
① 無線LANアクセスのユーザー認証システム(ISE)を稼働させる。
② 仮想基盤(ESXi)の製品寿命(EOL)により、当該仮想基盤のバージョンアップを実施した。
③ ユーザー認証システム(ISE)と無線LAN制御装置(WLC)のバージョンアップも実施した。
また、23号館の建設に伴いLAN環境の検討が行われた。
4.情報科学委員会の活動について
2019年4月より、これまであった3つの委員会(情報科学委員会、利用管理委員会、センター会議)を審議内容の重複等があったことから「情報科学委員会」一つに統合し活動を開始した。活動内容については、別項で報告する。
主な活動は以下のとおり
① 講演会について
② センター広報について
③ 紀要について
④ E-learningについて
⑤ 教育研究体制について
以上