薬学部医療栄養学科

医療栄養学科 スポーツ栄養コラム
「食」の力でスポーツの未来をサポートする管理栄養士

第22回 食べないダイエットやめませんか?

4月に入り、進学・進級・就職など環境が変化した方が多いのではないでしょうか?
今回のコラムは医療栄養学科4年の長谷川遥が「女性スポーツ選手と月経」についてお話してまいります。
突然ですが私は幼少期から新体操を習って来ました。新体操はリボンやボール、フープなどの手具を使いながら演技をし、柔軟性や技術・芸術性を競う競技です。
新体操は見ているだけで美しくついうっとりしてしまう、とても魅力的な競技です。
しかし新体操やフィギュアスケート、バレエなど技術だけでなく”美”を競う競技は、スリムな体型が美しいとされており体重管理を徹底しダイエットをしている選手が多くみられます。
このような体重管理をしている選手は無理なダイエットで生きるためのエネルギーが不足していることから月経が不定期になってしまう「生理不順」、3ヶ月以上生理が来ない「無月経」になりやすいと言われています。
また、最近ではこの様なスポーツをしていなくても痩せている女性が多いことが「国民健康・栄養調査」から分かっています。

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生理が来ないと女性ホルモンが分泌されず、将来妊娠しにくい身体になってしまうかもしれません。将来妊娠しにくいだけでなく成長期の今、月経周期と上手く向き合えばパフォーマンス力向上にもつながると言われています。
月経があることで女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンが分泌され筋肉の代謝に良い影響を与えます。また黄体期では基礎代謝が高く脂肪燃焼効果が高いノルアドレナリンが多く分泌されます。
「コラム第4回 自分に必要なエネルギーを知ろう!!」で荒井先生が詳しく書いてくださっている推定エネルギー必要量が必要になってきます。
「こんなに食べたら体重が増えてしまう」と思う方もいるかもしれません。しかしこれは1日生活するのに必要なエネルギーであるため、練習がある日はこれ以上にエネルギーを消費するのでもっと摂取しても良いことになります。
ただエネルギーを取るだけでなく、身体作りには栄養バランス良く取る必要があります。
バランスの整った食事の考え方は「コラム第16回 簡単にできるバランスの整った食事の考え方」を是非ご覧ください。
また成長期に生理が止まり女性ホルモンが分泌されていないと骨密度低下にもつながります。骨密度は12歳頃から増え始め、20歳で最大となりそこから徐々に低下し始めます。
十分な栄養を摂っておらず骨密度が低下していると、競技中に疲労骨折になりやすいこともわかっています。若い時に骨密度が低いと将来骨粗鬆症になりやすく骨折をしやすくなり寝たきりの状態が続いてしまうことも多くあります。
〜まとめ〜
生理がこない=身体がSOSを出している!
→改善するためにはバランスの取れた食事が必要!

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生理がこない=身体がSOSを出している!
→改善するためにはバランスの取れた食事が必要
今回このコラムで自分の月経について考えるきっかけになれば嬉しいです。

参考文献
厚生労働省 『国民健康・栄養調査』
堺章『目で見るからだのメカニズム』第2版医学書院、2016年
須永美歌子『女性アスリートの教科書』主婦の友社、2018年

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今回の執筆者:長谷川遥さん 城西大学薬学部医療栄養学科4年(病態解析学研究室)

 
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